福の神のえべっさんを祀る戎神社の総本社。
地元では、親しみと敬愛を込めて「えべっさん」と呼ぶ。
1月9日~11日の十日えびすの三日間には大勢の人が商売繁盛を願って多くの参拝者が参る。
10日の午前6時の開門は、開門神事・福男選びが行われ、多くの報道陣も集まる。
西宮神社
本殿は珍しい三連春日造(さんれんかすがづくり)。
国宝だった本殿は昭和20年の空襲で焼失し、昭和36年に 桧皮葺から銅板葺に 変えて再建された。
向かって右が第一殿で、蛭児大神
真ん中には天照大御神と大国主大神を配祀
左が第三殿で須佐之男大神
一番右に戎大神がおられるという事で、拝殿の右側上部を見ると、網で守られた金の鯛>>が奉納されている。
上記の明治32年の神社の写真には渡り廊下が見られるが、2020年に完成した『江戸時代の西宮神社の境内ジオラマ』にも再現されている。
境内ジオラマは、社務所内のえびす信仰資料室で見ることができる。
境内案内
12社の末社のうち11社は境内にあり、住吉神社は西波止町にある。
境内にある南宮神社は、廣田神社の末社。
<境内の末社については、近日中に記事を更新しますので、それまでは西宮神社のサイトからご覧ください。>
表大門と練塀
東に向いて建つ表大門(おもておおもん)は、通称赤門(あかもん)と呼ばれており、その左右に連なる大練塀(おおねりべい)と共に 重要文化財に指定されている。
(2020年赤門の修復工事がされた>>)
西宮神社の大練塀は、熱田神宮の信長塀、三十三間堂の太閤塀と共に日本三大練塀と称されている。
この練塀に使った土は、現在のニテコ池>>から採取したと言われており、ニテコ池の名前の由来ともなっている。
六英堂
明治維新の十傑のひとり、岩倉具視のかつての私邸の一部が、さまざまないきさつで移転をかさね、昭和52年に西宮神社に移築保存された。
明治新政府の主要な人物、岩倉具視、公家の三條実美、薩摩の西郷隆盛、大久保利通、長門の木戸孝允、伊藤博文の六人(六英傑)が度々会合を重ねたということから、六英堂という名が付けられている。
正月の行事
年末年始の行事などはこちらの記事から>>
西宮神社ならではのものが「逆さ門松」➡
年末年始や十日戎のお参りの時に、拝殿前にある大きな「逆さ門松」に注目!!
門松の松の葉が下を向くように作られている。
これは、背の低いえびす様が市内を巡幸される時に、門松の松葉が上を向いていると目を着いてはいけないからと、神社の近くでは門松を逆さまにしたという。
年末年始の行事などはこちらの記事から>>
十日えびす
西宮神社の一番の年中行事といえば1月の十日えびす。9日の宵えびすから11日の残り福まで3日間で100万人以上が参拝すると言う。
また昔から、 居籠りが明けた1月10日の早朝(午前6時)の表大門(赤門)>>の開門を待ちかねて各家々から走って参る走り参りという風習があったが、今では深夜にくじ引きをして参加者が選定される開門神事・福男選び➡︎ となっている。
西宮流が撮影した福男選びのこれまでの動画はこちら。2009年からの動画があります。
最近はテレビのワイドショーなどの取材も多くなり、福男の神社として全国的に有名になってきた。
本殿前に奉納される大マグロ にお金を張り付けるのも珍しい風習。
十日えびすの詳細は、こちらの記事から>>
夏えびす
1月からちょうど半年の7月7日の七夕の頃からは、夏えびす➡︎ が始まる。
夏祭として、神池の天の川や風鈴市、えびす万燈籠などが行われる。
西宮神社の夏祭りは、江戸時代末には始まっていたようだが、万燈籠として賑やかになったのは近年の事で、ことに蝋燭の灯りで光の回廊のように彩るようになったのは平成15年頃からのようだ。
西宮まつり
9月21日〜23日の秋の例大祭・西宮まつりはだんじり巡行や船渡御が行われる。
阪神タイガースも必勝祈願
例年、3月の初めごろに阪神タイガースの球団社長以下、監督やコーチ、選手などが必勝祈願に訪れる。
西宮神社関連の記事のまとめ
令和の御大典奉祝事業の一環で『西宮大神本紀絵巻』>>が、2020年6月に復元された。
西宮神社の公式サイトはこちら➡︎