西宮市社家町1-17 0798-33-0321
御創建の年代は明らかではないが、平安時代の伊呂波字類抄や承安2年(1172年)に行われた広田社歌合に「えびす」の名が見えるほか、高倉上皇の御奉幣をはじめ皇族・神祇伯の参拝が度々あったことが古文書に記されている。
もとは広田神社の摂社(せっしゃ・本社にゆかりの深い神を祭る神社)で、大国主命をまつり南宮と呼ばれていたが、鳴尾の漁師に海底から拾われた蛭子大神(えびすさま)がこの南宮の一摂社に落ち着かれて後信仰を集めるようになり、蛭子大神が南宮のご祭神に格上げされた。
明治時代以降は、交通機関の発達に伴い、参拝者数も飛躍的に増加し、今では1月10日を中心に9日からの3日間は「十日えびす」として名高く全国から3日間で百万人を超す参拝者で賑わう。
また、テレビでも大きく取り上げられるようになって10日の「開門神事・福男選び」は遠くからも参加する人が増えてきている。
国宝の三連春日造の本殿は、昭和20年に戦火にあったが、昭和36年に桧皮葺から銅板葺に 変えて再建され、平成23年には祈祷殿が新しくなり、本殿も一部改修された。室町時代建立の大練塀と桃山建築の表大門は国の重要文化財に、えびすの森は天然記念物に指定されている。