まつりを通して見る神社と地域

2013年7月13日に安井市民館であった吉井良昭西宮神社宮司の講演会
「西宮神社とえびす信仰 まつりを通して見る神社と地域」を聞いてきました。

神社と氏子のかかわりや神事のことやその他いろいろなことについて
興味深い話を聞きましたので、いくつかを簡単にご紹介します。

20130713

まず、今年は出雲大社と伊勢神宮の遷宮がある年で、神社がいろいろと
注目されている年ですが、というところから話が始まりました。

今までにこのような当たり年?という話を聞いたことがないなぁと思っていたの
ですが、同じ年に行われるようになったのは今回が二回目のことだそうです。
60年ごとの出雲大社は昭和16年予定、20年ごとの伊勢神宮は昭和24年予定が
第二次世界大戦の影響により延期され、再開できたのがどちらも昭和28年に
なったのだそうです。

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西宮神社に残っている江戸時代からの古文書の中には神事の名前の記録があり、、
正月の十日戎は「御狩御神事(みかりしんじ)・忌篭(いごもり)」、六月のおこしや祭りは
「晩御戎四条辻御幸・御旅所神事」、九月の西宮まつりは「大輪田神事・西宮南宮御神事」、
などの名前で記録がありずっと続いている事がわかるそうです。
正月十日のお祭りを十日戎と言うようになったのは明治以降の事なのだそうです。

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西宮の住人は漁業関係や酒造関係で関東方面に移住した人も多く、それらの
氏子たちを「江戸氏子」と呼んでいた記載があるそうですが、確かに西宮神社に
今残っている灯籠などにも「江戸太々講」などの名前がありますね。

江戸氏子が正月に江戸に来た神職に忌篭神事(正月九日)のご馳走として、
豆腐やこんにゃくの田楽を用意したとあり、摂津名所図会にも豆腐の串焼きを
食すと書かれているそうで、精進料理のように神事を前に身を清めるために
白いものを食べる風習があったらしいということをはじめて聞きました。

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もっと神社に親しんでもらうために、最近は7月10日の沖恵美酒神社祭を中心に
夏祭のイベント的な取り組みを始めた話とか、阪神阪急電車とのかかわりとか、
おもしろい話をいろいろ聞く事ができて、よかったです。
今年の秋の西宮まつりの氏子の担当地区は安井地区だそうで、行列に奉仕する
童女達が選ばれて神楽の練習をしているそうなので、また見に行きたいですね。

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