西宮市立郷土資料館で開催の、阪神沿線7館合同企画展 阪神沿線の文化110年
『阪神沿線ごあんない―にしのみやの郊外生活―』展へ行ってきました。
これは阪神電鉄開通110年を記念して、阪神間の博物館や美術館がそれぞれの
特徴を生かした企画展をするもので、郷土資料館では駅ごとにそのまちの
発展の様子を紹介する展示となりました。
(展示室内は撮影禁止ですので許可をいただき撮影しています)
入口にはまず大きな鳥瞰図。
鉄道網の発達により全国的に観光ブームが起こったころに観光用鳥瞰図を
たくさん制作したのが吉田初三郎で、中央部を詳細に描写しながら左右の端は
U字型に折り曲げて実際には見えるはずのない遠景を描いていますので、
展示されている西宮を描いた図の隅っこには大阪城も見えます。
もっと近づいて細部をじっくり見たいのですが、昭和11年の額装作品は距離が
あるし、昭和26年の冊子は小さいし(市役所1F通路に拡大版が展示されていますが)、
デジタルデータで好きなように拡大できるようなのがあるといいですね。
(追記:よく見えるようオペラグラスが備え付けられたと聞きました。8/1)
展示室では、西宮の市役所や市立図書館、香櫨園の遊園地、鳴尾の競馬場や
イチゴや百花園、甲子園の阪神大博覧会や阪神パークや甲子園大運動場、
今津の酒造業などいろいろな展示がありましたが、なんだかレジャー施設が
特に集中しているような感じがしますね。
また、江戸時代に門戸村の代官だった中島家に西宮の辰馬吉左衛門の三男鹿蔵が
養子に行って成教と名乗った人物は、阪神電鉄の設立経営に関わったそうで、
この史料がまとまって紹介されるのはなかなかないようです。
書類ばかりの史料でちょっとむつかしいのですが、学芸員の解説があるときに
見に行って教えてもらえたらなと思います。
阪神沿線7館合同企画展 阪神沿線の文化110年
「阪神沿線ごあんない―にしのみやの郊外生活―」
2015年7月18日(土)~8月30日(日) 月曜休館 入館無料
8月1日(土)14時~ リレートーク「西宮モダニズム」
. (大谷美術館にて大谷・白鹿・資料館学芸員によるリレートーク)
同じ建物にある西宮市立中央図書館入り口でも、阪神間モダニズムに関連した
西宮に関する写真の展示をしています。