今津・西宮のお台場

先月から西宮市立郷土資料館ではじまった「御台場築造ー西宮・今津の砲台ー」
に関連して、西宮市公式YouTubeでオンライン講座の配信も始まりました。
配信期間は2022年8月1日(月)~8月28日(日)となります。
https://www.nishi.or.jp/bunka/rekishitobunkazai/ritsukyodoshiryokan/tokuten2022.html
特別講演 大阪湾防備と西宮砲台 (約50分)
  講師:高久智広氏(関西大学文学部教授)
講座1 「西宮・今津御台場築造関係史料」からみる西宮砲台 (約30分)
  講師:中谷真悠香(西宮市立郷土資料館学芸員)
講座2 史跡「西宮砲台」の見どころー石堡塔と外郭ー (約25分)
  講師:瀬尾晶太(西宮市立郷土資料館学芸員)
講座3 西宮砲台のある風景ー幕末から昭和にかけてー (約16分) 
  講師:椿原佳恵(西宮市立郷土資料館学芸員)


以下は、先日の解説会のあと少し気になる事を調べてみた覚書です。
砲台の昔の写真などの展示がありましたが、地図にはどうなっているだろうと
思って探してみました。

にしのみやデジタルアーカイブの西宮町浜絵図には「御前浜に付された貼紙
には、西宮砲台の整備に関する注記が見られる」と説明があったので、
拡大したものが上の二つの画像です。
「文久三亥年 石堡塔壱ヶ所 御築造」「元治元丑年 土手御台場 築立仕候」
でしょうか、小さな貼紙ですが高精細画像でしっかり拡大して見れました。


この明治19年刊の地図には、西宮砲台も今津砲台も丸い石堡塔を囲むように
外郭と思われる円形が点線で書かれていますが、明治42年では今津は中央の
石堡塔は書かれておらず土塁の点線表記だけでした。

昭和10年頃までの西宮市の地図には同じく丸いマークのように書かれ、
西宮は「旧砲台」、今津は「砲台跡」と併記されています。
ただその後は(今もですが)、丸いマークのようには書かれていないです。

にしのみやデジタルアーカイブの鳥瞰図を見ると、吉田初三郎の図には
西宮砲台の石堡塔がしっかり描かれていました。


取り壊されてしまい謎の多い今津砲台ですが、今回文化財指定された資料や
今津村の絵図などから、西宮砲台と同じ様に石堡塔と円形の外郭だったと
いうことなどが少しずつ分かってきているそうです。
もう少し暑さがましになったら、今津砲台跡へも行ってみたいと思います。

第37回特別展示「御台場築造ー西宮・今津の砲台ー」
令和4年(2022) 7月16日(土)~8月28日(日) 月曜休館
10時~17時(入館は16時30分まで) 観覧無料


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