「火の用心見立そうし」という資料の中にも竜吐水の挿絵がありました。
国立国会図書館デジタルコレクションより 『火水風災雑輯(1)』コマ26 下
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2592140
左ページは竜吐水の腕木を押しています。
文章を読んでも意味の分からないところもあるのですが、本当の火事では
なくて消火訓練か準備の様子ではないかと思われます。
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店子か骨ををり相
源こう 手めへは玄馬かおらア龍吐水の役ヨ
わたしや龍越 ぬしは玄馬
やかてこゝまなきよくに
おけならはツとんたはるさめたアヽさむい 〃 〃
モウ四五軒水をあげたら自身ばんで一へいおみきをあけなくちや
につちもさつちもいけねへ龍吐水の水の音 キイチヨ 〃 〃
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家を借りている店子の骨折り仕事について、竜吐水役と玄蕃桶役がいて、
もう4~5軒水を上げたら自身番で酒でも飲まないと寒くてやってられない
と、屋根の上に水を上げて火事に備えて溜めておいてる?のでしょうか。
別資料の「りうこし」と合わせて、天水桶が屋根の上にもあったかなど、
また気になる事が増えました。
<追記> 天水桶は屋根の上にもあるものだと分かりました。
江戸東京博物館Facebookに中村座の屋根の上が紹介されていました。
コマ14と15に消防道具の絵があり、コマ27には家主が忙しいという
愚痴の中に「龍吐水だのげんば(玄蕃桶)だの半天だの金棒だの」と
出てきたのですが、読めない文字もあって内容不明です。
序文に嘉永五年(1852)11月下旬とある資料でした。
- 竜吐水調査に関連する調べ物の覚書 -
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