表紙に竜吐水などの消火道具の絵が描かれた冊子の資料がありました。
国立国会図書館デジタルコレクションより 『火水風災雑輯(1)』コマ13 上
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2592140
この冊子は、カラー表紙の「おゝ津ゑぶし、そうかへぶし」の次に、
「火之元大勢津絵ぶし」が中上下巻の順に並んでいて、さらに後ろに
「火之用心三十六歌仙」が綴られています。
それぞれ数ページしかない薄い冊子ですが、入手した人が一冊にまとめた
状態が今に残っているのではないかと思います。
文章は防火や町の様子などがおもしろく書かれているようですが、
その中の「りうこしや」「りうこし」が気になっています。
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コマ17より抜粋
さつ又をつつぱらし。ありやりやんりうこしをもちやげ
コマ18より抜粋
今の世の。はやりもの。あまたしやうばいあるなかに。
はんじやうは。りうこしや。水でつほうのあたりどし。
コマ21より抜粋
すいど丁から水をくみりうこしでやねの上のへあげや町
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別の資料コマ12「野和魔獅子(やかましし)」のなかにも「リウコシヤ」と
いうのが出てきてて、そのときは竜吐水屋のことかと思っていましたが、
「竜骨車(りゅうこつしゃ)」という農具ではないかとも教えてもらいました。
どちらにしてもこれだけでは用途がよくわからないのですが…。
また「おゝ津ゑぶし」(大津絵節) は大津絵の画題をもとに作られた、民謡とか
小唄というような音楽らしいです。流行るにつれて新しく作られた歌詞は
「何々尽くし」の内容が多いそうです。
「そうかへぶし」は今のところわかりません。
- 竜吐水調査に関連する調べ物の覚書 -
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