第30回親と子の郷土史講座の 通行手形をつくろう は
郷土資料館の学芸員が先生でした。 <平成26年8月15日(金) 13:30~15:00>
郷土資料館の特別展示「西宮の古文書 -岡本家文書の世界- 」に関連した内容と
なっているので、まずは展示室を見学しました。
尼崎藩の大庄屋だった上瓦林村の岡本家に伝わっている古文書は大庄屋の仕事に
関する文書がたくさんあって、尼崎城からの通達を村々に伝えたとか、
村人からの要望を城に伝えたとか、年貢を計算したり無事納められたことの確認や、
村人同士の些細なもめ事を仲裁したとか、どんな仕事をしたのかということを
後に参考にすることもあるかと控えを書き残していました。
また、自分の家の家業である農業のことについてもいつ種まきしたとか、
何人をいくらで雇って作業させたとか細かく記録を残し、そのほかにも
どこの寺へ参詣したとかの日記のようなものもあるとの説明を聞きました。
そんな古文書のほかにも残されていたのが今回の「御門通札」と呼ばれる
尼崎城に入るための通行証で、展示室で本物をじっくり見ました。
その後、表には発行された年号や発行枚数や村の名前、裏には発行者の
岡本家の当主の名前や印があり、側面にも持ち主の名前や覚書のような内容が
書かれていると教わりました。
そしていよいよ、札用の形に切ってある木の板の側面や角をやすりがけして
形を整え、墨汁で文字を書き込みました。
今回は本物の写しをそのまま作るのではなく、年号や村名は各自で好きなように
してよいということで今の年号や自分の住む町名を書いたりしましたが、
筆で難しい漢字を書くのは下書きで練習してもむつかしかったようですね。
すると最後にスペシャルゲスト、大庄屋岡本家の子孫の方が登場されて、
みんなが作った御門通札の裏面に [本] の印を押してくださいました!
紐を通して腰にぶら下げられるようにして完成しました。