第33回親と子の郷土史講座で、西宮市立郷土資料館学芸員の山田さんが講師の
ホンモノにふれる―速報!発掘調査からわかった西宮― を勉強しました。
<平成29年8月18日(金) 10:30~12:00>
ふだんはガラスケース越しにしか見ることのできない本物をより近く見てほしいと
企画された内容で、今回は考古資料について学びます。
遺跡とは昔の人が生活していた痕跡が地中から見つかった場所のことです。
それを見つける発掘調査は、建物を建てるなどで地面を掘り返す工事をして
遺跡を壊してしまう前に記録を残しておくために調査するというケースが多く、
西宮には107ヶ所の遺跡が分かっています。
はじめは重機で一気に掘り進めることもあるけれど遺跡がある地層が近くなると
慎重に丁寧に作業します、と道具などの説明の後いよいよホンモノを見ます。
津門大塚町遺跡(アサヒビール工場跡)からは奈良時代の瓦や平安時代の緑釉陶器
など貴族や役人など上流階級の人しか使うことのなかった高級品が出土しています。
夙川近くの高塚1号墳出土の複数の提瓶(ていへい・水筒のような壷形の土器)は
少しずつ形が違い、時代による形式の変遷を見ることができます。
高畑町遺跡(阪急西宮ガーデンズ)からは木製品がたくさん出土していて、その中の
奈良時代の井戸をモデルに四分の一サイズにした組立パズルにも挑戦しました。
西宮は近代になって早くから発展して開発されたのでよく調べないままに壊されて
しまった遺跡も多いのではないかと考えられるそうです。
でも地面の下の事なので見えなくてよくわからないだけで、もしかしたら日々
暮らしている私たちの足元にはまだ大きな発見が眠っているのかもしれませんね。
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親と子の郷土史講座とは、西宮市立郷土資料館の開館当初から毎年夏に
開かれていて、小学校5、6年生と保護者を対象にした 郷土史の講座で、
西宮市内の小学校の先生方が講師をされます。
http://www.nishi.or.jp/print/0004297400040004800699.html