ホンモノにふれる―戦国時代の直筆文書―

第33回親と子の郷土史講座で、西宮市立郷土資料館学芸員の笠井さんが講師の
ホンモノにふれる―戦国時代の直筆文書―  を勉強しました。
<平成29年8月19日(土) 10:30~12:00>
ふだんはガラスケース越しにしか見ることのできない本物をより近く見てほしいと
考えられた内容で、今回は古文書について学びます。

博物館とはそれぞれが決めたテーマごとに資料を集めて研究して、その成果を
たくさんの人に向けて紹介する役目のあるところで、西宮市立郷土資料館は
西宮の地元の歴史について研究しているところですと説明がありました。
そして歴史資料は一点しかない貴重なものなので傷つけないようアクセサリーや
時計をはずす、手をきれいにする、つばが飛ばないようマスクをする、筆記具は
鉛筆を使う、など調査準備の説明を受けていよいよ本物の古文書を観察します。

 
今回のホンモノは「豊臣氏奉行人裁許状」と言われる戦国時代(約400年前)に
書かれた書状で、まずはじっくり本物を観察して折り目が付いてる、文字が
濃い薄いがある、など見て気が付いたことをワークシートに記録します。
次にこの史料の写真のコピーが配られ、本物の観察で見た折り目や紙の汚れ具合から
どうやって折られていたか実際に折ってみて「折紙」という文書の書き方ですと
説明を受けると文字が上からも下からも書かれている謎がよくわかりました。

内容についてはくずし字を今まで見たことのないであろう子供たちにはすこし
むつかしいかと思いましたが、活字に書き直した資料の一部を穴埋め問題に
して、読みやすい文字や何度も出てくる「申す」がいくつあるか探してみるなど、
少しでも興味が持てそうな勉強内容でした。

最後に、この書状だけではよくわからないこともあるので同時代の他の記録を
調べてみると分かるってくることもありますと年表などの資料と参考文献の紹介が
あったので、水争いの話を調べたり義民碑のある北郷公園に実際に行ってみて
まとめたら立派な自由研究ができるなぁと思いました。

 

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親と子の郷土史講座とは、西宮市立郷土資料館の開館当初から毎年夏に
開かれていて、小学校5、6年生と保護者を対象にした 郷土史の講座で、
西宮市内の小学校の先生方が講師をされます。
http://www.nishi.or.jp/print/0004297400040004800699.html

 

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