名塩のそう広くない地域ですが7町が持っているだんじり庫を見学に行きました。
次々と案内してもらいあれこれ説明してもらったのでちょっとこんがらがっていますが
興味を引いた点をちょっとずつになりますがご紹介します。 (2012.8.8.見学会開催)
名塩八幡神社の秋祭りは10月19~20日に行われていましたが、平成21(2009)年から
10月第3土日に変更されたのは、やはり担ぎ手の中心となる若者が平日では参加しにくく
なってきたからだそうで、年々若い人も減っているし人口自体も減ってきていて、少ないところは
30軒ほど、多くても80軒ほどでひとつのだんじりを支えているそうで、維持が大変だそうです。
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今回まず見学した東之町は名塩八幡神社のすぐ横にだんじり小屋があります。
名塩でだんじりを曳き回すようになったのは明治のはじめ頃からのようで、東之町では
平成15(2003)年に新調したばかりの二代目なので木材も金具も新しい感じでした。
彫物の横にはその場面についての題目が書かれているので、私でも分かりやすかったです。
たとえば下右写真の彫物は右隅に「釣鐘弁慶」とありました。
名塩蘭学塾跡碑の近くの中之町はなんとだんじりが横向きにしまわれていて、びっくりです。
地面にコマ(車輪)の部分を横にスライドさせる用の溝が作られていました。
南之町のだんじり小屋は国道176号線のバイパス工事によって最近移転したそうです。
隣の集会場には平成21(2009)年に新調した飾り幕と元の飾り幕が保管してありました。
古い幕と同じ図柄で再現するように発注したそうで、下右写真は新旧の義経八艘飛でしょうか。
名塩小学校裏手の西之町には新品のコマが置いてありましたが、これは一木(いちぼく)の
ものではなくていくつかの木材を貼り合わせて作られたタイプですね。
集会場ではニ尺二寸(口径寸法・約66cm)の大きな太鼓を見せてもらいましたが、だんじり自体を
30年ほど前に少し大きく作り直しているそうで、大きなだんじり本体に大きな太鼓をのせて、
重くて巡行が大変ではないのでしょうか。
西の端に当たる大西町では、だんじりの飾り金具の文字が気になりました。
今までは町名の一文字目の南とか西とかだったのに「丑」ってなんだろうと思ったら、
このあたりの古い呼称(旧字名)の「丑の子」からきているそうです。
また、だんじりの鳴物の練習の様子も見せていただきました。 →動画
このあと、国道176号線をはさんで反対側の斜面の地区へ行ったのですが、こちらはまた
源照寺前の坂はかなり急だし道は狭いし、これを上り下りするの!?
「今は水路は暗渠になってふたがしてあるけど、昔は溝のままだったから道幅がこんなに
狭いところを溝にはまらないように曳いてたんや」と聞いてびっくりです。
坂をかなり上がったところの北之町では、コマ(車輪)を水に浸けている様子も見せてもらいました。
こちらは坂道を上り下りする衝撃に耐えるように硬い松の一木のものでないとだめなのだそうです。
また、ほかのだんじりにもありましたが、後ろ半分の小屋根の下の飾り幕を取り付ける部分は
幕が美しく見えるようにふくらみを持たせる骨組みがみられました。
名塩中央公園に近い辺りにある山之町のだんじりには円盤型の二丁鐘ではなくて半鐘が
取り付けられていました。
山之町も北之町同様に源照寺の前の坂を通るので、下るときには滑り落ちないように
曳き手以外の女性達がだんじりの後ろにつけたロープを引っ張ってゆっくり下りるのだそうです。
ちょっと離れているので今回は見学に行けなかった8町めの木之元町の世話役の方も
一緒に歩いてくださっていました。
祭り当日には遠くからだんじりを曳いてくるのは大仕事ですね。
今年の名塩八幡神社の秋祭りは2012年10月13日(土)14日(日)です。
西宮歴史調査団で見学の予定になっているので、ぜひ祭りの日にも来て見たいです。
また、昨年の「西宮まちたび博プレみや」でも秋祭りの日に名塩散策のコースがあったので、
本番の今年も同じコースがあるのではないかと思うので、そちらで参加してみても
名塩のあちこちを楽しめてよいかもしれませんね。
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西宮市立郷土資料館 第28回特別展示「西宮の祭礼-だんじり巡行を支える人びと-」
日時:平成24年7月31日(火)~8月31日(金) 10:00~17:00(入館は16:30)
休館日:毎週月曜 入館料:無料