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円山応挙が描こうとしたもの

第18回西宮市内博物館等連携講座
「円山応挙が描こうとしたもの ―江戸時代の絵画に見る合理性―」
2014年9月17日(水)を聴講した感想をご紹介します。

講師は黒川古文化研究所の杉本欣久さんで、この秋の展示に関連して
円山応挙や弟子たちの作品についての解説でした。

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円山応挙と言えば江戸時代中ごろの京都で活躍した画家で、観察が重要と
考えていた写実的な画風である、という程度しか知りませんでした。

そのことは同年代の人物が伝聞を書き留めたものや弟子の記録などから
「人物を画に先ず骨法を定め次に衣装を付くべし」と裸体でポーズを描いてから
年齢性別や服を加えるといったような考え方であったと紹介されました。
師匠や代々伝わる絵を手本に決められた形式通りに写す狩野派との対比として
この(↓)裸に着付けていく下絵は何かで見たことがありますね。

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文献資料の説明をいくつか聞いた後は作品の数々をスライドで見ながら、
写実性・筆の運び・墨の濃淡など真作の素晴らしさをしっかり感じて下さいと、
とくに細く長い線の緊張感のある美しさを紹介されました。

贋作作りが横行していたという明治時代の新聞記事を見ながら、そのために
今でも真作と伝わっていても怪しいものもあるということで、似ている部分を
比較して本物、ではなくてここが違うのは偽物かも、という考えも大切で、
そのためには画布や絵具の調査といった化学分析などもこれからの日本画の
研究には必要ですという、ふだんの研究の様子も垣間見えて興味深かったです。

「円山応挙の門人たち」 黒川古文化研究所 2014.10.18.土~11.16日
http://www.kurokawa-institute.or.jp/

 

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ところで、今年度は会場が大手前大学史学研究所オープンリサーチセンター
という場所になりました。
アートセンターは知ってるけど?と思いながら南から行くと、和風建築の門を
右にまっすぐ行くとアートセンターで左に曲がると史学研究所でした。
会場となった教室の隣の部屋には三次元計測の機器もちらっと見えたので、
来年3月の大手前大学史学研究所の担当回の講演も楽しみです。

 

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次回は第19回西宮市内博物館等連携講座
「銅鐸絵画の世界観」 講師:青木政幸(辰馬考古資料館)
2014.10.15.(水) 13:30~15:00 大手前大学史学研究所

 

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