宗門帳の調査で直接は関係ないのですが、いろいろな判子があるなと気になります。
勉強しようと思ってもなかなかこれはという文献を探し出せなくてわからないこと
だらけですが、わかることを覚書として少し記録しておきます。
判子の文字は始皇帝が作らせたという「篆書(てんしょ)体」やそれを簡略化した
「隷書(れいしょ)体」が一般的なようで、ちなみに現代の判子に使われるのは
これらをさらに近年になってデザイン化した「印相(いんそう)体」も多いようです。
(はんこ祭り http://www.hankomaturi.com/sample/ という印鑑店HPの
書体プレビュー機能を利用して「西宮歴史」の文字イメージを作ってみました)
現代の判子では印面いっぱいに文字が配置されていますが、宗門帳に見られる
ものは丸枠の中央に縦に文字を配置して左右に空白のある物もよく見ますし、
空白部分に唐草?のような飾り文様があるものもあります。
(左・左右に空白あり、中・唐草文入り?、右・松葉文入り?)
なんだか横線がやたらと多いのは宋元時代に文字の横線を9本と定めて装飾性を
高めた「九畳篆(くじょうてん)」というもので、篆書体を崩してほとんど文字と
読めない「八方崩(はっぽうくずし)」というものもあるようです。
枠線の太いものや二重のもの、どう見ても図形や記号にしか見えないもの、
円に楕円に正方形に長方形にその他変形など、バラエティに富んでいます。
文字がなかなか判読できないのですが、名前や屋号とはあまり関係なさそうです。
-活動日2015.11.20.(金) 団員7名+学芸員1名 郷土資料館にて-
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