以前ここに書いた古文書班の記事を見た古文書班のメンバーから、同じ家族が
その人の担当している冊子にも出てきていると教えてもらいました。
そういうケースは以前にも「120601・嘉永三年と六年」でご紹介しましたが、実は
今回教えてもらったのは嘉永五(1852)年の家持人の帳面で、私が担当しているのは
安政六(1859)年の借家人の帳面なのです。
一向宗当所信行寺旦那
大和屋 つる 38才 → 46才
妹 しな 29才 →
伜 栄吉 17才 → 25才
伜 種蔵 13才 →
娘 すて 6才 → 14才
(嘉永五年) (安政六年)
うーん、正しくは安政6年には45才24才13才のはずなのですが、でも名前も屋号も
代判を押している人も同じなので、同じ家族ではないかと思うのですが・・・。
その点を学芸員さんに聞いてみると、10月更新の冊子なので引越しのタイミングによって
まちがって一つ歳をとってしまったのかも、と言うことでした。
まずつるさんは嘉永5年10月始まりの家持帳で38才ですが、たとえば嘉永6年4月に
引っ越すと、当時は数え年なので正月で歳をとって嘉永5年10月始まりの借家帳に
嘉永6年の4月分から39才で書き加えられます。
そして嘉永6年10月の更新時に本来はここからが39才のはずが、他の人と同様に
一斉に今までの台帳の年齢からひとつ歳をとって書き写され40才になってしまった、と
いうことが考えられるそうですが、宗門帳を順を追って確認してみないとわかりませんね。
女戸主のつるさんは商売がうまく行かなくなって家を売ったとか、妹のしなさんの
結婚の持参金を作るために家を売ったとか、妄想が暴走しています(笑)
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