前回紹介した「水帳(みずちょう)絵図」という土地台帳を絵図にしたものの中に
出てくる名前で大明屋武兵衛さんはちょうど今見ている宗門帳にも名前があり、
判子を比べてみても同じもののように見えます(下写真左と中)。
しかし絵図の貼紙をめくってみると、絵図作成時からこの土地は大明屋武兵衛さんの
ものですが違う判子を使っていて、変更しましたと貼紙で訂正されていたわけです。
すると当然宗門帳にも判子を改めたとの記載があるはずだから、その時の帳面が
残っていたらいいなぁと思って時代をさかのぼっていくと…、ありました!
天保12(1841)年家持一向宗門帳の中に「寅(天保13年)3月に印形改向後此印用」と
ありましたので、少なくとも天保13年にはこの絵図が出来ていたということが
わかってひとつスッキリしました!
この天保12(1841)年に武兵衛さん38才、絵図の武兵衛さんと同一人物だとしても
前の判子が代々受け継がれたものでなくこの武兵衛さんが戸主になった時から
使いだしたとしても20年ほどは使ってる可能性があるので、絵図の年代をどこまで
さかのぼれるかはまだわかりません。
他にも年代を特定できるものがないか絵図を調べながらも、まだ調査されていない
古い時代の(文字が読みにくい)宗門帳も頑張って調査しなくてはいけないので
まだまだ大変そうです。
-活動日2015.11.4.(水) 団員5名 郷土資料館にて-
これは西宮歴史調査団団員による個人的なブログです。
西宮歴史調査団についてのお問い合わせは西宮市立郷土資料館まで。
西宮市川添町15-26 tel:0798-33-1298 月曜休館