2008年(平成20年)11月に開業した大型複合商業施設「阪急西宮ガーデンズ」は元「阪急西宮球場(阪急西宮スタジアム)」の跡地に建設された。阪神甲子園球場に対抗して作られた阪急西宮球場は建設期間わずか5カ月という短期間ながら、当時としては最新・最高の設備を備えた球場であった。
阪急西宮球場は阪急ブレーブスの本拠地球場としてだけではなく、「西宮競輪場」としても活用され、その他各種競技やイベントにも活用された。
また、球場周辺には各種スポーツ施設がその時代に適合するように設置され、周辺はスポーツセンターとして人気を集めていた。
主な施設は第二球場、西宮球技場、テニスコート、ゴルフ練習場、コマボーリング場等があり、かつては屋外プールも設置されていた。
「西宮球技場」は戦前の1937年にオープンした。
1941年にはアメリカンフットボールの関西学生リーグの最初の試合である関西大学対関西学院大学の試合が行われた。
1947年には現在の全国高等学校サッカー選手権大会が開催され、1949年から全国高等学校ラグビー選手権大会の会場としても使用された。
1962年(昭和37年)頃に西宮球場に隣接して「コマファミリープール」が開設された。
時速60㎞のウオーター・スライダーが人気を呼び、長蛇の列が出来たそうだ。
ボーリングが盛んな時代に西宮球場敷地内の一画に「コマボーリング場」が開設されたが、ボーリングブームが去った後に閉鎖し、1977年に「スイミングスクール」がボーリング場の建物をそのまま利用してオープンした。
この一画には「コマスイミングスクール」、「コマスポーツセンター」、「西宮コマゴルフ練習場」が設けられていた。
1950年(昭和25年)に開業した「日芸会館」は1952年から映画を上映するようになり、1953年の改装により、フィギュアやショーに重点を置いたアイススケート場をオープンさせ「スケートと映画の日芸会館」と呼ばれるようになった。しかしわずか5年半で閉鎖された。
時代と共に色々なスポーツが楽しめるこの地域は、今は殆どが西宮ガーデンズを中心とした複合商業施設となっている。
使用した昔の写真は全て「西宮市歴史資料チーム」の提供による。