苦楽園中学校の北側の道を登っていくと、閑静な住宅が点在する中に黒川古文化研究所がある。
1950(昭和25)年10月、黒川家三代当主、黒川幸七とその妻イクが所蔵の文化財、土地建物、基本金とともに寄付し、財団法人・黒川古文化研究所を設立した。
当初は兵庫県芦屋市打出春日町にあったが、1974(昭和49)年11月に、排気ガス等の環境汚染が文化財に良くないと考え、大阪湾を一望できる西宮市苦楽園の高台(現在地)に移転した。
収蔵品は、2代・黒川幸七(1871~1938、写真)が学術的に意義深いものとの観点に立ち、京都帝国大学東洋学の泰斗・内藤湖南をはじめとする文化人の意見を聞きながら収集した中国・日本の美術工芸品や考古歴史資料を主とする約8500件(2万点)で、極めて多様な分野にわたっています。
黒川古文化研究所 研究所概要 収蔵品について➡
収蔵品の整理保存・調査研究を主とした活動を行い、その成果を紀要をはじめとする刊行物や展示によってひろく公開し、東洋古文化に関する正しい知識の普及という社会的使命を果たすべく努めています。
毎年、春(4月中旬〜5月下旬)と秋(10月中旬〜11月下旬)に展示が公開される。
公開展示に合わせて学芸員による鑑賞講座なども開催されていて、とても人気。
詳細は公益財団法人黒川古文化研究所WEBサイト⇨参照。
近年『刀剣女子』というフレーズが注目されたり、『鬼滅の刃』で日本刀が注目されているというが、年に二度開催される企画展はそんなマニアからも注目されているのかもしれない。
アクセスはよくないが、高台にあり眺望は素晴らしい。
住所:西宮市苦楽園三番町14-50
電話:0798-71-1205
fax: 0798-73-4099
昔の写真は西宮市歴史資料チーム提供。