こんなところで好物の小松菜が・・・

農業 コヤハチ

「共生がキーワードですね。」ご主人が何度もこの言葉を語られていたのが印象的だった。
そこで、吉村さんが誰と、どのような思いで共に生きようとしているかを『西宮を知らない宮っ子S』が紹介したい。

吉村さんが営む都市型農業は、田畑の四方が戸建やマンションに囲まれた特徴的な環境で行われている。
車から見えた西北のドライな街並みが、ガラッと田舎風景に変わったことに驚いた。

そうした環境において、近隣住民への配慮は重要課題の一つだ。
たとえば、薬剤を散布する際は機械音を考慮し時間をずらして作業を行う。
また、周囲が農道ではなく公道であることから、水やりの飛び散りにも対策を施している。
朝の早い農家にとっては作業と配慮のバランス配分はなかなか難しい。

店頭で販売される野菜に生産者の顔シールが貼られる世の中だが、吉村さんの場合は消費者が田畑の間近で生活している。
そうした社会と共生するご主人の思いの発端は、やはり地元西宮で採れた軟弱野菜に誇りがあるからではないだろうか。

実際、畝に広がった小松菜の緑色から力強さを感じた。
台風で傷んで切り落とした外側の小松菜の葉を踏んだ足裏からは、弾むようなシャキシャキ感に衝撃を覚えた。
今まで産地を気にせず食べていた小松菜好きの筆者も、今度は西宮産を買って誇りを持って食べたい。

※西宮の農業にご興味のある方は、こちらのサイトから➡

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