世界で活躍するサックス楽団!ミ・べモル演奏会レポートin西宮市民会館

ミ・ベモルのコンサート

世界で活躍するサックス楽団であるミ・べモル サクソフォンアンサンブルによるポピュラーコンサート 2024「愛の夢」が、2024年2月17日、西宮市民会館 (アミティー・ベイコムホール)にて開催されました。この記事では不登校支援プログラムも行うミ・べモルの魅力を、不登校の子を持つ親の視点からお伝えします。

世界で活躍するサックス楽団ミ・べモル サクソフォンアンサンブル

ミ・ベモルのコンサート

サックスのみで奏でる独特のハーモニーが魅力

「ミ・べモル」という名前は、音楽用語である「ミのフラット」に由来しています。このグループは、サックスという楽器だけで構成された、約22人のメンバーから成るプロの音楽集団です。サックスには、ソプラノからコントラバスまで6種類の異なる音域を持つものがあり、それぞれが独自の響きを持っています。普通、オーケストラと言えば多様な楽器が合わさって大きな音を出しますが、このアンサンブルはサックスだけで、それに匹敵するほどの迫力ある演奏を実現しています。

35年の歴史が紡ぐ、感動のサックスアンサンブル

創立35年を迎えた彼らの演奏は、国内外で高い評価を得ています。その演奏は、サックスの幅広い音色を活かし、メンバー同士が互いを引き立て合うような、心に響く音楽を創り出しています。一つ一つの楽曲は、既存の楽譜に頼ることなく、メンバー自身が編曲しているそうです。音楽に詳しくない方にも楽しんでいただける、ユニークで魅力的なサウンドを体験できるでしょう。

「不登校支援プログラム」コンサートに参加して

筆者とミ・べモル サクソフォンアンサンブルとの出会いは、昨年2023年12月、西宮市六湛寺町)で開催されたコンサートに親子で参加したことです。このコンサートは「不登校支援プログラム」として、西宮市文化振興財団と西宮市教育委員会の共催で行われました。西宮在住の不登校の児童生徒とその保護者が観客です。音楽やミュージカルが好きな筆者は、たまたまSNSと市政ニュースでコンサート情報を見つけたので、市のウェブサイトから事前申し込みをして息子と一緒に行ってみることにしました。

親子で一緒に体験した心温まるコンサート

コンサート当日、西宮市民会館に向かいました。
やや緊張しながら、無料招待チケットを手に持ち、大人数を収容できるホールの席に着きました。

静かに演奏が始まります。
ラヴェル作曲「ボレロ」のリズミカルで巧みな演奏に心をグッとつかまれます。そして、ジブリ音楽にうっとりした気分になり、ミュージカル「レ・ミゼラブル」メドレーでは実際にミュージカルを鑑賞しているかのような高揚感を味わうことが出来ました。
縮こまっていた心が緩んだのか、演奏の途中で涙が出ました。


アンコール曲「そりすべり」では、観客と楽団のみなさんで手拍子を打ったりして、楽しい時間を共有できました。一緒に行った息子にとっても馴染みのある音楽もあり、心に残るコンサートになったようです。

「『ボレロ』が特によかった。」という言葉を息子から聞けてとても嬉しかったです。筆者も息子と共に久しぶりに音楽を楽しむ時間を持てて連れて行ってよかったなと思いました。音楽には人の心を動かす力があるのですね。

そして、もっとたくさんの人にミ・べモルのコンサートの情報をお届けしたいと思いました。

2024年2月17日「愛の夢」コンサートレポート

会場前に掲示されたミ・ベモルのコンサートポスター

2月17日、西宮市民会館のホールには、高校生から家族連れまで幅広い年代の人たちが多数来ていました。皆さん、サックスによる演奏を楽しみにされている様子でした。ロビーでは、オリジナルグッズやCDなどの販売がされていたので、終演後、筆者はCD1枚、そして、大阪府阿倍野区で6月開催の「音の泉」コンサートのチケットを購入しました。

会場で販売されていたCD
会場で販売されていたCD
筆者が購入したミ・ベモルのCD
筆者が購入したCD

「愛の夢」コンサートの演目と感想

バレンタインの季節に「愛」をテーマにした名曲がたくさん演奏されました。

第1部演目

  • モーツァルト
    • 歌劇「フィガロの結婚」より序曲
  • チャイコフスキー
    • バレエ音楽「眠れる森の美女」よりワルツ
  • クライスラー
    • 愛の喜び
    • 愛の悲しみ
  • リスト
    • 「愛の夢」第3番
  • ビゼー
    • 「カルメン」組曲より 前奏曲~ハバネラ~アラゴネーズ~ジプシーの踊り

第1部はクラシック音楽です。コンサート名になっているリストの「愛の夢」は、とてもおだやかで甘美な演奏でした。ビゼーの「カルメン」組曲は、大人気のオペラ曲なのですが、迫力あるドラマチックな演奏に魅了されました。各々の楽曲について奏者のひとりから説明があり、クラシック音楽に詳しくない人にも楽しめるように思いました。

第2部演目

  • ウィ・アー・ザ・ワールド
  • 愛のシネマ名曲集
    • 風と共に去りぬ ~ スーパーマン
    • タイタニック ~ 天使にラブ・ソングを
  • オペラ座の怪人
  • タイム・トゥ・セイ・グッバイ

第2部からは、ドラム演奏が加わり、表現がより豊かになっていきます。映画「タイタニック」よりMy Heart Will Go onの演奏は、若い頃、映画館で観た感動が蘇るようでした。「天使にラブソングを」のI Will Follow Himからは、元気や勇気をもらいました。

次に、ミュージカル「オペラ座の怪人」のメドレーです。冒頭、パイプオルガンによる旋律に驚きます。これは、サックスの演奏がまるでパイプオルガンの演奏のように聞こえるということです。途中、目を閉じ耳を澄ましていると、豪華絢爛な舞台をイメージ出来るような感覚がありました。低音が響き、様々な繊細な音が混ざり合う中、孤独な怪人と歌姫クリスティ-ヌが歌を歌っているかのようでした。ブラボー!

ミ・ベモルのコンサート

楽団員からのメッセージ

演奏会が終わり、ホール出口に進むと、観客のお見送りをしている団員達の姿がありました。そこで、思い切ってインタビューしてみました。「サックスを通じて音楽を届けていきたいです。」と今後の抱負を語ってくださいました。別の団員は「サックスの魅力は色々な音が出せることです。サックスなのにホルンが聴こえる、クラリネットが聴こえる、パイプオルガンが聴こえるんです。」と教えてくださいました。

演奏会日程のお知らせ

ミ・べモルのコンサートレポートをお届けしました。
筆者は、彼らのコンサートを実際に聴いてみて、縮こまっていた心が緩むような体験をしました。頑張りすぎていると感じている方がいらしたら、是非足を運んでみて欲しいです。きっと心が軽くなるような感動を体験できると思います。


西宮市文化振興財団とミ・べモル サクソフォンアンサンブルは、2023年に包括連携協定を結びました。そこで、今春4月から来年3月にかけて、みなさんの身近にある公民館で四重奏(カルテット)の演奏会が予定されています。近くで生演奏を聴けるなんて楽しみです。詳細は、公民館内に配架されるチラシ等をご確認ください。

演奏会日程

2024年

  • 4月7日(日)春風公民館
  • 4月21日(日)段上公民館
  • 5月26日(日)高木公民館
  • 6月11日(火)瓦木公民館
  • 7月21日(日)浜脇公民館
  • 8月8日(木)夙川公民館
  • 8月31日(土)中央公民館
  • 9月28日(土)神原公民館
  • 10月26日(土)甲東公民館
  • 11月9日(土)学文公民館
  • 12月21日(土)山口公民館(山口ホール)

2025年

  • 1月25日(土)西宮浜公民館
  • 2月8日(土)鳴尾公民館
  • 3月2日(日)塩瀬公民館

ミ・ベモルサクソフォンアンサンブル公式ウェブサイト
公式ウェブサイトでは最新情報がわかるだけでなく、演奏も一部聴くことが可能です。

西宮市文化振興財団公式ウェブサイト
財団が発行している情報誌「アミティー・タイムVOL.22」が、2023年「フリーペーパーオブザイヤー」で大賞を受賞されました。最新号VOL.23ではミ・べモルについての特集記事が組まれています。

西宮市文化振興財団 YouTubeチャンネル
ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルの演奏動画も配信中です。

執筆:ちぃかぁ

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