[1/10 19:09 アップデート 動画を追加しました]
西宮流 (にしのみやスタイル) です。おはようございます。今年も、早朝から西宮神社の開門神事・福男選びを取材してきましたよ。地元・西宮のウェブメディアが、現地の様子を早速お届けします!
2024年の福男の皆さん
今年の福男選びは本殿前で転倒する人が続出する、はらはらする展開でした。そんな中、福男に選ばれたのはこの方たちです。
2024年の一番福
2024年、見事一番福に選ばれたのは、高谷 望巳さん。くじ番号は15番でした。尼崎出身・在住の大学生で、陸上部で活動しており、100m11秒29という俊足の持ち主です。
くじ番号は最前列ではない15番。「いけるかどうかは、運次第だと思った。途中からは『いけるな』と感じた」そうで、陸上の経験が活きた一番福でした。将来も陸上を続けていきたい、と明るく語ってくれました。この福を誰に一番に届けたい? という質問に「地震に遭った方々にも元気を届けられたら」と話しました。
2024年の二番福
二番福に選ばれたのは、山下 慎之介さん。公務員をされています。くじ番号は5番でした。スポーツは野球をされているそうです。鳥取から友人と車で西宮まで訪れたそうで、遠方から初めての参加で見事くじに当選、二番福まで射止めたとは、これぞラッキーマンですね。
「福男になったことに満足するだけじゃなくて、周りの皆さんに福を届けられるような人になりたい。石川の地震に遭った方々にも福が届いてほしい」と力強く語りました。
2024年の三番福
三番福に選ばれた多田 龍平さんは、地元西宮の大学生です。くじ番号は36番でした。アメフトをされていたとのこと。三番福は「部活でたくさん筋トレをして足が速くなったおかげ」と笑顔で語ってくれました。SNSで見たのをきっかけに友人と参加したそうです。在阪テレビ局に就職したいといい、取材陣から笑顔が漏れる一幕もありました。
2024年 福男選びの動画
本殿内から撮影した動画をお届けします。開門から福男誕生の瞬間、認証式、鏡開きまで一気にご覧ください。
本殿前から撮影した動画がこちら。冒頭の太鼓の合図で赤門が開門、その後25秒くらいで参拝者が駆けてきます。
写真でふりかえる、2024年の福男選び
西宮神社の開門神事・福男選びとは
全国のえびす神社の総本社である西宮神社の最大のお祭りが、1月9〜11日に行われる「十日えびす」、通称「えべっさん」です。お祭りの中心は10日の本えびすですが、その深夜、西宮神社の境内では全ての門を閉じて忌籠 (いごもり) の神事を行います。忌籠が明ける瞬間の午前6時に開門し、外で待機していた参拝者がいっせいに本殿をめざす、というのが「福男選び」です。
この行事は江戸時代から始まったといわれていますが、くじ引きなどのシステムが整えられたのは近年のことです。1990年代からマスコミの注目を集めたことで全国から参拝者が訪れるようになり、混乱を避けるため開門神事講社が結成され、運営にあたっています。
福男選びと震災支援のかかわり
東日本大震災以降、十日えびすで震災チャリティの福男選びグッズの販売が行われてきましたが、今年は能登半島地震復興支援として行われます。福男グッズが買えるのは赤門を入ってすぐの左手あたりのブースです。今日、明日えべっさんにお参りの方はぜひ立ち寄ってみてください。
西宮神社の福男選びでは、以前から東日本大震災の被災地とのつながりが育っています。
岩手県釜石市の「韋駄天競争」、宮城県女川町の「津波伝承 女川復幸男 (ふっこうおとこ)」は、西宮神社の福男選びを参考に生まれたイベントです。釜石で福女に選ばれた方が西宮の門おさえとして参加したり、西宮から釜石、女川へメッセージを送ったりと、交流がなされてきました。
西宮神社で福男を目指して走る皆さんがつけている黄色い軍手は、東日本大震災の発生後、被災地にエールを送る意味を込めて始まったもの。現在は東北でのイベントでも使用され、西宮と東北をつなぐ絆のシンボルにもなっています。
西宮流 (にしのみやスタイル) とは
この記事は西宮流 (にしのみやスタイル) がお届けしました。私たちは2007年開設のウェブメディアで、西宮にこだわって情報をお届けしています。西宮神社の開門神事・福男選びの取材も2009年から (パンデミックで開催されなかった年を除いて) 続けています。
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◇ 写真・動画撮影
小嶋享
高橋正晴
堀俊也
カノ