西宮動物管理センターから保護猫を譲渡してもらった話

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西宮動物管理センターから保護猫を譲渡してもらった話

西宮市の動物管理センターから保護猫を譲渡してもらった体験を書きます。西宮にお住まいで「猫と暮らしたいな〜」とお考えのかた、もしよかったら、保護猫を引き取ってみませんか。猫下僕歴40年の西宮流ディレクターが、保護猫を引き取ったら実際どうなるの? というあたりをお伝えします。

保護猫を引き取ろうと思った経緯

高齢の猫を亡くしたばかりでした

この話の半年ほど前のこと、私は15年間連れ添った高齢の猫を亡くしました。そもそも筆者は、生まれてこのかた猫がいなかったことがないくらいの所謂「猫下僕」です。やっぱりさびしい、猫と暮らしたいな……という思いが湧いてきたとき、手元のiPhoneでなにげなく「西宮 猫 譲渡会」とググってみましたら、動物管理センターのウェブページが目にとまった、というのがきっかけです。

ちなみに、動物管理センターとは

犬猫を引き取るといえば「保健所」というワードが思い浮かぶ人が多いと思いますが、西宮市では「動物管理センター」という組織が狂犬病予防や動物愛護の活動を専門に行なっています。場所は鳴尾浜です。

ある日、動物管理センターに行ってみる

動物管理センターのウェブページには、施設に保護されて譲渡を待っている猫の写真や情報が載っています。

参考リンク:
動物の譲渡事業について|西宮市ホームページ

その時点では、大人の猫が1頭だけ掲載されていました。なんとなくその子のことが気になったのもありましたが、まずは情報収集のつもりで電話をかけてみました。そうしたら、当日に見学させてもらえることになり、その足で鳴尾浜に向かいます。

動物管理センターに着くと、まずはテーブルに通されて、いくつか説明を受けました。「動物を引き取る際、誓約書に同意してもらわないといけないので、その内容を理解していますか?」というレクチャーのようなものです。

猫に面談

長毛の猫

そのあと、例のニャンコに会わせていただきます。

犬猫が収容されている場所は施設の奥のほうにあります。もちろん檻などもありますが、物々しいというよりはなんだかクリーンで動物病院の入院スペースみたいです。

職員さんに連れられ、部屋のひとつに通されますと、とたんに奥から

「にゃんにゃん! にゃんにゃん! にゃんにゃんにゃん!」

とゴキゲンに駆け寄ってくるもふもふがあるではないですか。やたらと姿勢のいい、半長毛の雄猫でした。ぱっと見3、4歳といったところでしょうか。

ここで職員さんから猫についての様々な情報を聞きます。食欲はどうか、猫エイズや白血病の検査について、避妊去勢について、性格、保護までの経緯、などなど。

大切なことなので、非常に真面目に会話をしておったのですが、その間、ニャンコさんはずっと職員さんの足にスリスリスリスリスリスリスリスリ、フルゴロフルゴロフルゴロフルゴロフルゴロ……!! という、目に余るほどの超ゴキゲンな態度でした。

なんかもう、思わず「体験飼育お願いします」と言ってしまいました。

保護猫を引き取る手続き & 条件

というわけであっさり体験飼育が決まってしまったのですが、その前にいくつかの書類の提出や、条件の確認があります。

保護猫は後日自宅に運んでもらう (直接連れて帰ることはできない)

動物管理センターを訪れその場で保護猫を引き取って帰る、ということはできません。後日にアポを取り付けて、動物管理センターから自宅へ保護動物を運んでもらう、という手順です。その際に職員さんが自宅に入り、飼育に適した環境かどうかをチェックすることになっていますので、まずはその点に同意が必要です。

誓約書への同意が必要

保護猫を引き取るには、誓約書への同意が必要です。主な内容は次のようなものです (くわしくは動物管理センターのウェブページでもPDFで読めます)。

  • 終生飼育 (動物が寿命で亡くなるまで責任を持って飼うこと) を約束できること
  • 高齢の方・単身の方の場合、健康上の理由などで飼育できなくなってしまった場合に代わって飼育してくれる人の同意も必要
  • 猫の場合、完全室内飼育をすること
  • 避妊・去勢処置を受けさせること

現代の猫飼いにしてみればほとんど当たり前の内容で、これくらいは守れて当然かな、というのが正直な感想です。無責任な人のもとに犬猫が渡ってしまうのを防ぐためのルールです。

半年後の飼育レポート送付が必要

飼育状況についての報告書や写真の提出が求められます。

保護猫が家にやってきた!

それから数日後、動物管理センターの職員さんが私の自宅に訪れました。キャリーケースに入れた猫を部屋の中まで運んでもらいます。いくつか質問のやり取りをしたのち、猫と、1週間分のキャットフードを置いて職員さんは帰っていきました。

子猫の場合はケージの用意が必要ですが、大人の猫はなくてもよいということでした。

以降、1週間が体験飼育の期間です。1週間経って、この子と暮らしていく決心がついたら、動物管理センターまでその旨連絡してください、という手筈になっています。

保護猫が家に慣れるまでの苦労

初めての環境で怖がる猫

ところで、センターではあんなにゴキゲンだった猫さんですが、新しい環境が怖くて、うちに来たとたん引きこもり状態になってしまいました。

人の手の届かないベッドの下の引き出しに籠城してまる一日、飲まず食わずトイレもせずでした。そのままでは健康を害するので、緊急でケージを購入。猫さんには悪いけど無理矢理とっ捕まえてケージに入れ、毛布で覆って隔離空間を作ると、数時間後にようやく飲み食いと排泄をしてくれました。

そのまま、3日間はケージの中だけで過ごしてもらいました。幸い、この方法はマッチしたようで、徐々に慣れてきました。それ以降はケージの扉を開けておくと、夜中にこっそり出てきて人が寝ているベッドに近づいてきたりしました。

1週間の期日の頃にはケージに引きこもることもなくなったので、動物管理センターに電話して「この子を引き取ります」と伝えました。これで、猫さんは正式にうちの子になったわけです。

ケージは動物管理センターから借りることもできたため、いらないと思っても念のため借りておいたほうがよかったかも。

成猫 (大人の猫) を引き取るのってどうなの? 懐かないのでは?

成猫と仔猫の違い

「猫を引き取るなら子猫がいい」という人が多いでしょう。
でも、できれば、子猫・成猫こだわらずに検討してみることをおすすめしたいです。

「大人の猫は新しい飼い主にはなつかない」といいますが、それは真実ではないと思います。大人の猫がなつかないのではなく、猫による、というのが正解だと思っています。

たしかに、前述のように、今回引き取った大人の猫さんは数日間は怯えた態度で、不安になりました。聞くところではもっと長い間、例えば数ヶ月間心を開かない猫さんもいるようです。

しかし、前の猫は180度違った態度でした。このひとも推定3歳くらいで私の家に来たのですが、家に着いた瞬間から、早く水を飲ませろ、トイレを用意しろと要求するそぶりをし、なつくを通り越して一瞬で家の主人になりました。猫それぞれ、個性の違いが大きいのです。

今回の猫さんも結局、今ではすっかり慣れ、ソファーでヘソ天で寝てます。

大人の猫 (成猫) ならではの魅力やメリットもあります。成猫の魅力は、それぞれの個性というかキャラ立ちが強いところだと私は思っています。人間と同様、年を経るごとに人格 (猫格?) が作られていくものです。またしつけも、元からできている大人猫ならばそもそもしつけをする必要すらない場合もあります (子猫はかならず手がかかりますからね)。

猫と暮らしたい? ぜひ「保護猫」というチョイスを!

保護猫を引き取ってみませんか

猫と暮らしたい、とお考えの方。もしよかったら、保護猫をおうちに迎えてみませんか。

ペットショップで購入する血統書付きの猫も、元野良の保護猫も、みんなそれぞれに個性と魅力があるのが猫という生き物です。ペットショップの猫は良くて元野良はダメ、なんてこと全然ないんです。猫下僕歴40年の私がいうのだから間違いない。だからぜひ、保護猫を迎えるという選択肢を考えてみてもらえませんか?

参考リンク:
動物の譲渡事業について|西宮市ホームページ

西宮流ではこれまでも、動物たちの命を守る西宮市での取り組みを取り上げてきました。たとえば、子猫が離乳するまで育て、譲渡までをつなぐ「ミルクボランティア」。

西宮北口の保護猫カフェをご紹介したこともあります。こちらでは、随時里親さんを募集しています。

同じ西宮に暮らす生命体として、すべての猫たちの幸せを願う次第であります (犬たちも!)。

投稿日時 : 2022-09-12 19:30:53

更新日時 : 2022-12-20 13:54:31

この記事の著者

ディレクター | M

西宮流の技術面の支援や、SEO向上などのアドバイスをしているウェブコンサルタントです。西宮生まれの西宮育ち。意外と知らない地元のことを、西宮流を通じて勉強してます。

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