夙川は現在ほぼ真直ぐに南に流れているが、大昔は入江が阪神西宮駅辺りまで入っていて、その東側に注いでいた。鎌倉時代に真直ぐに付け直したと言われている。夙川と東川の流れが六甲山系から土砂を運び、今の西宮が形成された。
明治の終わりになり、大阪の商人の「香野蔵治と櫨山喜一」の両名により現在の阪急夙川駅の南にある片鉾池の辺に「香櫨園遊園地」が開設された。規模は約10万坪で、現在のJR神戸線の北側に広がり、阪急神戸線の北数百メートルまで、東西は夙川の西に1キロほどを占めた。
「夙川河川敷公園」は銀水橋から河口までの約4kmの南北に長い公園となっている。その内北約1kmは「夙川上流緑道」となっており、国道2号線から南は車を締め出して「オアシス道路」となっている。
夙川公園は「日本の桜名所100選」にも選ばれているように、桜の名所として有名で、約1700本の桜とほぼ同数の松の木が見事なコントラストを描いている。
夙川公園は、春は桜と新緑の緑、初夏は鯉のぼりと紫陽花、秋の紅葉、冬の松の緑など四季を通じて楽しめる憩いの公園。散歩やウオーキングを楽しむ人や、子供を遊ばせるお母さんの姿を良く目にする。
1971(昭和46)年8月1日、夙川東岸道路から自動車を締め出し、夏休みの一か月間を「緑の散歩道」として開放した。大変好評で9月以降も「夙川オアシスロード」として開放を継続している。
開放初日は式典が行われ、辰馬龍雄市長と高萩西宮警察署長のテープカットの後、今津小学校鼓笛隊の演奏に併せて子供たちが香櫨園海岸までパレードを行った。
また、当日開催された子供写生大会には400人の子供が参加し、指導員の指導を受けるなど大変盛況であった。
四季を通じて寛げる、市民のオアシス、夙川公園。お天気の良い日にのんびり散歩、最高!
使用した古い写真は西宮市歴史資料チーム提供。