北山緑化植物園の一角に植物生産研究センターがあり、ここでは、植物バイオテクノロジーの技術で西宮の環境に合った新品種 「西宮市オリジナル植物」 を開発している。
これまで、市内で偶然見つかった「夙川舞桜」などをバイオの技術で増やしたりもしている。
西宮のオリジナルの桜(5種)
桜が多い所には、昔から新種がよく発見されるのだというが、市の花が桜の西宮にもオリジナルの桜がある。
夙川舞桜
平成11年に雲井町の公園に自生していた桜が新種と認定され、市民の投票で「夙川舞桜」という名前がついた。
花は半八重~八重咲きで、初めは淡紅色、のちに白色に変化し、最後は血脈で赤くなって散る。
夙川舞桜についての詳細は下記の記事から!!

西宮権現平桜
西宮にもゆかりのある桜博士の笹部慎太郎氏が好きだったという「紀州権現平桜」の種子が西宮市に寄贈されたことで、バイオで増殖させたことで「西宮権現平桜」として西宮のオリジナルの桜となった。
4月上旬に、一重でわりに大輪の白い花が咲く。

越水早咲き
越水浄水場に古くからある早咲きの桜。い
浄水場が出来たときに記念植樹された桜なのか、笹部新太郎氏の移植なのかはわからない。
早咲きの桜なので、例年の浄水場の通り抜けの頃にはすでに散っているが、近年、西宮震災記念碑公園のところ植えられている。
また、市政100周年を記念して整備された市役所本庁前の空間にも植えられている。

今津紅寒桜
今津の大東公園にあった桜が新種と認められ、2020年に「今津紅寒桜」➡︎という名前がついた。
名前の通り、3月上旬から中旬にかけて咲く早咲きで、蕾の頃は濃いピンク色の桜。

宮の雛桜
夙川舞桜と特に多花性の豆桜を交配させて作られた桜。
樹形はコンパクトに育つ低木性で、小枝にもよく花を付ける多花性の性質を持っている。
2020年、市民投票で名前が「宮の雛桜」となった。
現在、ふるさと納税の返礼品にもなっている。
オリジナルの桜が見られる場所
平成11年(1999年)に夙川舞桜が 西宮のオリジナルの桜と認定された頃は、まだまだ見られる場所は少なかった。
一番初めに植えられたのが、夙川の羽衣橋の南東詰めで「夙川舞桜」と「西宮権現平桜」の日本が植えられた。
令和元年現在で夙川舞桜と西宮権現平桜が植えられている場所はこちらでマッピングしていたが、今では多くの場所に見られる。
2025年、西宮市政100周年を記念して改修された市役所本庁前の広場には、オリジナル5種類の桜が植えられた。

まとまってたくさん植えられている場所は、新西宮ヨットハーバーの横にある海辺の道公園には「夙川舞桜」と「西宮権現平桜」が並んで植えられている。

また、阪急西宮ガーデンズの東側の通りには、「夙川舞桜」と「西宮権現平桜」が街路樹として並んで植えられている。

植物研究センターでのオリジナル植物の開発
北山緑化植物園にある植物研究センターでは、市民のボランティアの方々と協働して、様々な取り組みを行っているが、その一つがオリジナル植物の開発だ。
開発されたオリジナル植物は、市内の花コミ花壇や、公園・街路の花壇などに植えられていたり、北山緑化植物園>>の園芸販売コーナーで苗の販売もされている。
<現在のオリジナル植物>
・フクシア「エンジェルス・イヤリング」
・ベロニカ「ユメムラサキ」
・プレクトランサス 「プレランサ」
・アガスタケ「サマーアメジスト」
・ユリ 「ササメユリ」、「みやおとめ」
・サクラ「西宮権現平桜」 「夙川舞桜」 「越水早咲き」 「今津紅寒桜」 「宮の雛桜」
令和元年現在で夙川舞桜と西宮権現平桜が植えられている場所はこちら
北山緑化植物園>>内にある植物生産研究センター
《開館時間》午前10時~午後4時
《休館日》水曜日(祝日の場合は翌日)および年末年始は休館
《展示コーナー》ホールから研究関係の準備室、培養室、順化室を見ることができる。またロビー・前庭には、研究成果の植物などが展示されている。
《図書コーナー》植物やきのこについての専門書が閲覧できる。