名塩にある塩瀬公民館で、映画監督・三島有紀子さんのミニトークショーが開催されました。
三島監督の手によって、昨年全国ロードショーされた映画『幼な子われらに生まれ』は西宮市名塩がロケ地になった映画です。
映画の中で特に印象的だったのは、しばしばインサートされるJR西宮名塩駅から東山台住宅地区につながる斜行エレベーターのカット。
地元住民にとっても象徴的なこの風景が、なぜ監督の心を惹き付けたのか。
また、映画作品における舞台の役割、重要性、引いては神戸を舞台とした映画『繕い裁つ人』を制作した監督自身に兵庫への思いなどを語っていただきました。
満員の200名の観客のほとんどが地元の方で、その方々の前で映画を撮らせていただいたお礼を・・・という監督の姿勢で、作品の制作過程のお話などもたくさんお聞きできて大満足の空気が流れる会場でした。
会場づくりには、西宮市北部図書館のみなさまによる関係図書などの展示コーナーあり、参加者だけでなく本好きな監督自身も興味深そうに見入っておられました。
会の終わりには、サイン会の列が長く伸びましたが、次回作の撮影現場を抜けた弾丸日帰りの監督のご好意で最後までお付き合いいただけました。
『幼な子われらに生まれ』はモントリオール世界映画祭 審査員特別大賞 、報知映画賞 監督賞、助演女優賞 、山路ふみ子映画賞 作品賞、女優賞 、日本映画プロフェッショナル大賞 主演男優賞 他、国内外の映画賞を20以上も受賞した映画で、今も世界のあちこちの映画祭で上映されています。
海外の映画祭で「あの印象的な場所はどこ??」と聞かれ、三島監督が「名塩」と答えると、「OK! NAJIO!!」と海外の大勢の関係者が応えてくださった・・・という監督のお話には、地元の方々も大きな興味があったようでした。
ご縁があった三島有紀子監督の次回作にも注目したいと思います。「ビブリア古書堂の事件手帖」は11/1封切。