高野山に伝わる「南山進流声明」を学んだ鷲林寺の藤原栄善住職が、音楽家の渋谷慶一郎と共演し、ドバイ万博でアンドロイドオペラ『MIRROR (鏡)』を公演、好評を博した。
ドバイ万博は2021年10月1日~2022年3月31日まで、UAEの首都ドバイで開催されている。
アンドロイドオペラ 『MIRROR』 はAIがコントロールするアンドロイド(人造人間)と藤原住職が、仏教音楽の”声明(しょうみょう)”を通しての交流を通じて平和の追求を試みている。
Mirror、鏡は全てのものをそのまま写すが、それは実物ではなく、違うけど同じ、同じだけど違う。
このような状態でお互いどの様に交流すれば良いのか。
もし、アンドロイドに心があるならば、向き合うことによって温かい心が通じあうのではないか?
アンドロイドと人間が心通うならば、何故人間同士が歪みあうのか?
世界が平和であるためには同じ人間同士、仲良くしないといけないよ。
藤原住職が唱える声明をアンドロイドが真似する時、アンドロイドと向き合って一身になるつもりで融合を目指して、心を込めて唱えた。
最新の電子音楽と1200年の伝統ある高野山の声明が融合することの証明。そしてそこにアラブの人たちのオーケストラが交わる。 正に全く違うものが集合して融合する瞬間。
この願いが渋谷慶一郎氏の考える、音楽と宗教の力で表現する『世界平和』であると思う。
最後に無事公演を終了された藤原住職のメッセージを以下に示す。
渋谷慶一郎のアンドロイドオペラ『MIRROR』無事に終了しました。
藤原住職からのメッセージ
イスラム圏で仏教の声明を唱えるという歴史上はじめての挑戦でした。
アンドロイド・地元ドバイのオーケストラとの融合。電子音楽と日本古来の高野山に伝わる南山進流声明とのコラボレーション。何をとっても合うはずがないもの同士が一つになった時、素晴らしい和音を展開する。それは音楽同士だからです。
肌の色、目の色が違うなどで区別する人間世界。区別するのは人種の問題であり、人類としては皆同じはず。
一年という準備期間を経て音楽と宗教の力で『世界平和』を祈る大イベント。世界の平和を考えるきっかけになればこの上ない幸せです。
応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。
使用した説明資料及び映像資料は総て藤原住職より提供されものを使用した。
藤原住職については、下記のプロフィールを添付しておきたい。
仏教音楽 南山進流声明家
1200年の歴史を持つ高野山に伝わる「南山進流声明」。声明を専門とし高野山真言宗六甲山鷲林寺の住職でもある藤原栄善とその伝統を引き継ぐ弟子たち。藤原栄善は南山進流声明の大家である中川善教師とその弟子宮島基行師二人より南山進流声明を学び、25年の修行を経て2003年に皆伝を許される。
アタック・トーキョー株式会社 渋谷慶一郎による新作アンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』の世界初演がドバイ万博でついに実現!
最後に素晴らしい公演「アンドロイドオペラ」を動画でお楽しみ下さい。