今津六角堂は明治15年(1882)に地元の方々の寄付で今津小学校の校舎として建築された。洋式の小学校建築としては長野県松本市の開智学校についで古いといわれている明治時代の貴重な建物。
(ここの桜と建物の写真も好きなスポットの一つです。)
太平洋戦争でも焼けずに残り、戦後は公民館としても使われたという。
老朽化で、一旦取り壊すことが決まったが、地元の方々の熱意で現在の場所に移され,一階は『野間宏文庫』として、様々な資料が置かれている。
野間宏は6才の時に今津久寿川町に引っ越し、今津小学校から旧制三校の途中まで今津で暮らしていた。代表作『青年の環』の中には、当時の今津の風景が描写されている。
学校の授業がある日の午前中は館内を見学できる。(但し、事前に申し込むこと)
1968年のグラフ西宮で「西宮を愛す」という特集があり、 野間宏は「少年の日の西宮」というタイトルの文を寄せている。
そこには家族と住んだ、鳴尾村字中津(現在の甲子園、浜甲子園)あたりののどかな田園風景や小学校での想い出が語られている。