ユリカモメ
冬はほぼまっ白な装いで、ヘッドホンで音楽を聴いているような顔のもようがある。
春になると濃い焦げちゃ色のずきんをかぶったようなもようになる。
集団で飛び交い、休憩する時も一列になって止まっていたりする。
市内でもよく見かけるカモメ。 足が赤いのも特徴。
古典文学にも登場する美しい鳥だが、人からパンをもらったり、ゴミ捨て場でエサをあさったりという行動はまるで白いカラス。
それもふくめてこの鳥の魅力。
東京都の『鳥』になっているのは、在原業平が詠んだ歌が由縁という。
「名にしおはばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」
→現代関西語訳:そんな名前を背負っているのんか、それやったらきかして~な、みやこどりよ。私の恋しい都におる彼女は、元気に過ごしとんかどうかを。
<伊勢物語の一節>
京の都から江戸にやってきたイケメン在原業平の一行。
隅田川にユリカモメがたくさんいるのを見て「あれ、なんちゅう鳥なん?」と渡し守にたずねた。
すると「ありゃ、ミヤコドリちゅう鳥じゃ」(昔はユリカモメのことをミヤコドリと言っていた。)
甲子園浜でみられる野鳥たち➡︎
日本野鳥の会ひょうご
親子バードウォッチングスタッフ:松岡和彦氏(文・写真)