自分たちの里山を守りたい!! 20年前から続いている『ナシオン創造の森育成会 』の活動をご紹介!!

JR名塩駅から斜行エレベーターで上がった場所に広がる西宮名塩ニュータウン(愛称は「創造の丘シオン」)がある。
1991年に街開きした街だが、山林や棚田、畑を切り開いて造られている。

その住宅地の北側には、もともと名塩の入会地であった14ヘクタール(甲子園球場3.5個分)の森があった。
2001年頃から、住宅公団が宅地周辺の山林を「創造の森」として整備開始し始め、公団主導で住民参加の里山活動が始まったが、公団の民営化に伴い2006年から自治会が森の整備活動を行う創造の森管理委員会を結成された。

その後、2007年からは自治会組織から独立して「ナシオン創造の森育成会」として活動を始め、それから20年、現在に至っている。

西宮流(にしのみやスタイル)が始まってすぐ、「ナシオン創造の森育成会」の初代の代表の小西一郎さんに取材したが、20年経った会の活動について今の代表の濵ノ上史子さんに ナシオンの森を案内していただいた。

ナシオン創造の森育成会

20年前、その時の代表・小西一郎さんにお話を聞きした時「真面目に30年計画の森の保全を考えています。」とおっしゃっていたが、その小西さんが亡くなられた後も、当時の意思を継いで会は20年を迎えている。

20年前、小西さんにお聞きした時「この山を16のゾーンに色分けした地図があります。」とおっしゃっていたが、今もその計画方針は変わらず、大きく分けて「保全の森」「再生の森」「育成の森」「活用の森」と分けて、専門家のアドバイスも受けながらコバノミツバツツジの群生地・ヒノキ林・スギ林、展望広場・棚田広場、ガンピの育成などのゾーン毎に、毎年計画を立てて里山を守り続けられている。

最近は、昔はこの辺りの山には多かったという和紙の原料のガンピの栽培・育成も始まっていて、研究者から注目もされている。

ナシオン創造の森育成会のウェブサイトには、「森を育てる活動」「森に学ぶ活動」「森を楽しむ活動」という3本柱が掲げられているが、地域の生態系の多様性を守るということの延長で、「きれいな森だけでなく、植物学・生態学をきちんと踏まえている森」が目標。

「私は、一番最初からこの会にいた訳ではありません。気になって活動に参加した時は、皆さんが話しておられる言葉が全く分かりませんでした。でも会の理念や目標がとても真面目でしたので、そのまま今日まで続けてきました。」と代表の濵ノ上さん。

<代表の濵ノ上史子さん>

会員の高齢化が問題になっている側面もありながら、それぞれ得意分野を持つ会員の知恵を出しながら、月に2度の定例活動日/つきいち観察会の他、さまざまなイベントも開催されている。

里山の育成などの活動に興味もある方は、ぜひ体験してみてください▶︎

ナシオンの森での活動

森は放置しておくと常緑樹が増えて、日が入らない暗い森になり、それは循環する森としては決していいことではないのだと教えていただいた。
そのため、定例会では定期的に増えすぎた常緑樹木切り、陽がはいる状態を維持する活動も重要。

これが育成会の保全活動の基本的な方針で、地域の生態系の多様性を守るということ!!

<写真:ナシオン創造の森育成会>

当然、チェンソーも使い、倒木のための知識も必要となる。
どうしても高齢化している、この分野の後継者問題もありそうだ。

伐採した木は決めた長さに切り、きちんと片付け、大きい丸太などは通路の整備などにも使われる。
森を案内していただいて一番目を引いたのが、そういう整理整頓された光景だった。

月に一度の活動で、ここまで整備されていることに驚きながら、気持ちのいい山道を歩いた。

<きちんと整理された仕事の後>

「月に一度の活動日は、最初に道具のマニュアルなども読み合わせます。そして切った木の始末もそうですが、道具の手入れまできちんとします。チェーンーソーの刃の目立ても行います。」と濵ノ上さんは話す。

中学生を引き受けるトライやる・ウィークでも、基本的に同じことをされるという。
きちんと説明し、最後はきちんと片付ける!これはいつもブレない!!

<写真:ナシオン創造の森育成会>

このしっかりしたルーティンが、20年という長い活動を支えてきたのだろう。
今では、各方面の専門家からも注目を浴びているようで、視察や協働研究も多いようだ。

<道路の左側に広がる広大な森:育成会のウェブサイトより>
<16エリアに分けられ活動計画が決められる:育成会のウェブサイトより>
<ナシオンの森のウェブサイトより>

会員は、地元のニュータウンの住民が多いようだが、近隣のニュータウンの方や西宮市内の南部からこられる方もおられるという。

それぞれの人が持っている特技や興味を大切にしながら、色々なワークショップをすることもあるとお聞きした。

<写真:ナシオン創造の森育成会>

「こんなことをしてみたい!という会員の思いをプロジェクトするんです。」という濱ノ上さんの表情から、仲のいいグループの様子が目に浮かんできた。

最近、会として取り組んでいるのが「ガンピ(雁皮)」の育成。
「ここは名塩和紙の地で、昔はこの辺りの山にはガンピ(雁皮)が自生していたんです。できたらそんなこの地の特性を、この里山で再現できたらいいなと思っています。和紙の材料として使えるようになるには、まっすぐである程度の太さが必要になるので、道は長いです。」

ガンピの育成は、初代小西代表、二代目中尾代表が丁寧に進めてきた夢で、それを浜ノ上代表が引き継いでいる。

写真で見るナシオンの森

<濵ノ上さんの案内で、ナシオン創造の森を歩く>
<整備された回遊路>
<立派に育った杉林>
<森の中は実に色々な表情を見せる>
<棚田の名残の石積み>
<この石垣も歴史の証人>
<明るくなってコバノミツバツツジの群落が再生してきた>
<落ちていた鹿の角>
<森が明るくなって落葉樹が増えてきた>
<まだ小さいけどガンピ(雁皮)も育ってきた>
<住宅地が見える場所>

一緒に里山作りをしませんか??

濱ノ上さんが言う「会の理念や目標がとても真面目でしたので、そのまま今日まで続けてきました。」という言葉が、この会を物語っているのだと思うが、活動に参加するきっかけは、人それぞれのようだ。

「自然や好き」「山が好き」「木工が好き」
馬が好きで、この里山と馬をつなげられないか・・・と、昨年は、馬を連れてきて山の木を運ぶということにチャレンジもしたという。
(この時の様子はこちらから YOUTUBE▶︎

誰かの挑戦を、会としてみんなが後押しする。
そしてその体験は、次のチャレンジに生きてくる。

自然を好きになってほしい!!
生き物を好きになってほしい!!
山の空気のおいしさを感じてほしい!!
だから、積極的に近隣の保育園などの子どもたちやトライやる・ウィークの中学生たちにきちんと向き合う。

<写真:ナシオン創造の森育成会>
<写真:ナシオン創造の森育成会>

こんな素敵なナシオン創造の森育成会の活動に触れてみませんか??
体験者も随時募集されている!!

ナシオン創造の森育成会のウェブサイトはこちら▶︎

育成会便りはこちらから▶︎

投稿日時 : 2026-08-28 08:29:00

更新日時 : 2026-08-27 08:25:09

この記事の著者

編集部|J

『西宮流(にしのみやスタイル)』の立ち上げ時からのスタッフ。
日々、様々な記事を書きながら西宮のヒト・モノ・コトを繋ぎます。

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