夙川にかかる橋のうち、河口から二番めの人が通れる小さな橋。
村上春樹さんの「ランゲルハンス島の午後」に出てくる橋として有名。
春の桜の時期や、その後の鯉のぼりが泳ぐ時期などもあり、西宮の代表的な風景の一つ。
僕の家と学校のあいだには、川が一本流れている。それほど深くない、水の綺麗な川で、そこに趣のある古い石の橋がかかっている。バイクも通れないような狭い橋である。まわりは公園になっていて、キョウチクトウが目かくしのように並んで茂っている。橋のまん中に立ち、手すりにもたれて南の方に目をこらすと、海がきらきらと光を反射させているのが見える。
「ランゲルハンス島の午後」より
この橋の西には、上葭原・中葭原・下葭原という地名があるが、こちらは「よしはら」と呼ぶ。
まっすぐ夙川のはるか向こうには甲山が見えるこの景色は、季節を問わず絵になるスポットで、カメラを構える人の姿も多い。
最近は5月に、鯉のぼりが泳ぐ姿も見えようになっている。