多聞ビルディング

多聞ビル

国道43号線と市役所筋が交わる南西の角に、コリント式のジャイアント・オーダー(二層分の通し柱)が特徴の白亜のビルディングが目に入る。
元八馬汽船事務所として建てられたもので、2階を八馬汽船の本社、1階を西宮銀行(その後合併して神戸銀行となり、現在は三井住友銀行)として使用していた。

発注者は八馬謙介氏で、設計者は西宮出身の著名な建築家の古塚正治氏。旧西宮図書館や旧宝塚ホテル、六甲山ホテルなどを手掛けた関西を代表する建築家の一人である。建設は昭和3年で関西モダニズム建築を代表する建物だ。

八馬汽船は米穀商だった八馬家が起こした海運会社で、現在も神戸市に本社を置き営業中の会社である。
歴代の船には多聞丸の名前が付けられており、八馬家が信仰する毘沙門天(多聞天)に由来するもので、所有していた酒造会社もた多聞酒造という名前を使っていた。(現在は大関酒造から生産販売されている)

宮水地帯の中央部北側に位置し、この地域の宮水保存と維持のために大正時代に八馬家は辰馬家と協力して、西宮町営水道(現越水浄水場)を建設した。

二階まで通しで建てられている柱の柱頭には写真のような飾りが施されている。
長い間使用されていないにも拘わらず奇麗に保たれているのは定期的に保全されているのであろうか?

投稿日時 : 2022-03-10 12:08:58

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ライターT

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