「夙川の桜を守るバザー」(運営: サウンズファン株式会社) が西宮市緑化基金に寄付をしたことを受け、2024年3月27日、西宮市役所で感謝状の贈呈式が行われました。
西宮市役所土木局で行われた贈呈式に同行し、西宮市緑化基金についてお話をお伺いしました。みんなが注目する夙川の桜、この景観を守っていくには投資が必要なんだ、ということを改めて知りました。
読者のみなさんも、寄付、やってみませんか?
感謝状贈呈式が行われました
![西宮緑化基金への寄付の感謝状](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2024/03/sakura-bazaar-donation01-1-800x600.jpg)
![西宮緑化基金への寄付の感謝状贈呈式](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2024/03/sakura-bazaar-donation04-1-800x600.jpg)
![西宮緑化基金への寄付の感謝状贈呈式](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2024/03/sakura-bazaar-donation05-1-800x600.jpg)
感謝状を受け取ったのは、「夙川の桜を守るバザー」運営会社代表の上原さんと、コワクラの向かいにある婚礼儀式品店澁谷の代表で、バザーにも協力をされている井村さん。
西宮市役所土木局長・尼子さんは「もうすぐ桜が開花を迎えるとてもよい季節。寄付をいただけたことに感謝します」と話し、お二人に感謝状を手渡しました。
「夙川の桜を守るバザー」は夙川のコワーキングスペース・コワクラにある常設バザーです。食器や服、時には家電(!) などいろんなものが売られているのですが、この売上から運営費を除いた分が西宮市緑化基金へ寄付されるしくみです。「夙川の桜を守るバザー」はこれまで複数回の寄付を行ってきました。
西宮市緑化基金とは
![西宮市役所第二庁舎](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2024/03/sakura-bazaar-donation03-1-800x600.jpg)
贈呈式のあと、西宮市土木局の皆さんに緑化活動についてお話を伺いました。
西宮市緑化基金は昭和59年に設立された基金で、寄付金を積み立てて桜などの西宮市内の樹木保全事業などに活用するもの。寄付金は年間だいたい500万円くらいあるそうです。
西宮市では、平成14年度より「桜の名所再生事業」を実施していますが、この事業は主に、年数を経て弱ってきた桜の保護を行なっています。
計画的な保全活動を行っている
未来に向けて桜の名所を守り、子どもたちに美しい景観を残す、という理念の元に活動しているため、長期的な計画のもとに木の保全を行なっているそうです。
「緑化」と聞くと「どんどん新しい木を植えて増やすのかな?」というイメージを抱きますが、そういうわけではないのですね。土壌を改良したり、弱っている木を回復させる対策が中心に行われており、どうしても回復が難しいとわかったら伐採して植え替えるそうです。
西宮市の花と緑の課は造園を専門とする職員が多く、実はかなりの緑化のプロ集団とのこと。プロのノウハウに基づいて計画は立てられているようです。
![](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2024/03/sakura-bazaar-donation02-1-800x600.jpg)
夙川の桜並木は勝手に育つものじゃない。手をかけ、投資をして守っていくべきもの。
![夙川のほとりに松と桜が構成する風景](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2012/03/syukugawa-800x609.jpg)
じつは、夙川河川敷の土壌は、桜の木が育つのにはあまり向いていないのだそうです。
砂の成分が多く、松の木には最適なため何百年も前から自生しているわけですが、桜は本来はふかふかした有機質の多い土を好みます。
川沿いに松と桜が織りなすあの見事な景観は1949年 (昭和24年)、当時の市長だった辰馬卯一郎氏の提唱で1000本の桜を植えたことで生まれました。
つまり、夙川の桜の風景は完全に自然発生したものではなく、投資をして維持をしていくことが必要、そういうものなのです。
私たちはともすれば「木って自然のものだから、自然に任せておけばいいんじゃないの〜」なんて思ってしまいがちですが、そうじゃない。将来もあの美しい景色を楽しむためには、人の手をかけて守っていくことが大切なのだと、印象に残った次第です。
西宮市緑化基金にもっと寄付金が増えれば、もっと緑の保護がすすむ
西宮市緑化基金への寄付金は現在のところ、ほぼ全額が夙川の桜の保全に充てられていますが、西宮市内には夙川以外にもあちこちに守るべき桜やみどりがあります。もっと寄付金が増えれば、他の場所の緑化保全にもより手が回ることでしょう。
ただ、西宮市緑化基金へ寄付される方の実際の声として「ぜひ夙川の桜を守るのに役立ててください」というご要望が多いため、まずは夙川の桜の保全をしっかりやっていくという体制のようです。
市長も桜には思い入れが強いとか。
西宮には、山も川も海もあり、桜の名所もある。西宮生まれの筆者はいつもの風景と思ってましたが、実はこんな街ってなかなかないのですよね。
以上、西宮市役所土木局で伺ったお話をご紹介しました。
あなたも寄附、やってみませんか?
![西宮で生まれた新しい品種の桜「夙川舞桜」](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2012/03/090406maisakura.jpg)
日本人はとかく寄付をしない、人助けに関心が薄い……といわれますが、夙川の桜を見て「キレイ!」と思わない人はあまりいませんよね?
桜の風景は人の手で守っていく必要があることがわかりました。もし、この桜の風景がずっと続くといいな、と思われた方はぜひ寄付にも目を向けてみてください。
西宮市緑化基金は個人で寄付することもできます。こちらのコワクラさんの記事では実際に寄付をしに行ったときの話が書かれていますが、基本的には書類を書いてお金を払うというだけのことなので、難しいことはありません。
ひとりでやるのはハードルが高い、という場合は、家族や職場、仲間内などで集まってやってみるのはいかがでしょうか。「夙川の桜に貢献したで!」という話のタネで長らく盛り上がれること間違いなしです。
桜が咲く時期限定! バザーオリジナルピンバッジ発売
直接寄付をするのもハードルが高い……という方は、コワクラ横の「夙川の桜を守るバザー」を訪ねてみてください。阪急夙川駅の南側向かい、夙川グリーンタウンの3階です。そこで何か品物を買えば、西宮市緑化基金への寄付にちょっと加われます。
![桜を守るバザー 桜のバッジ](https://nishinomiya-style.jp/wp-content/uploads/2024/03/sakura-bazaar-donation07-2-1-800x600.jpg)
「夙川の桜を守るバザー」では、バザーオリジナルの桜バッジを発売します。販売する時期は桜が咲いてから、桜が散るまで。ということは、来週あたりからでしょうか。このバッジの売上も西宮市緑化基金へ寄付されます。
写真ではわかりにくいですが、バッジの表面が特殊紙でできていて、さらっとした優しい風合いがあります。桜の時期のぽかぽか陽気にピッタリのデザインです。