新型コロナの影響で二年間取りやめていた西宮神社の『福男選び』が、3年ぶりに戻って来た。
この二年間は走らずに静かに歩いて参る開門神事であったが「やっと平常時が戻って来た!」という緊張と喜びが、開門神事を支える西宮神社とその関係者の中に漂っていた。
深夜に降った雨は大雨にはならずに降りやんだが、それでも濡れた石畳での転倒の怖さを知っている関係者たちは、念のためにとモップ掛けもしたという。
こうして準備を整えて迎えた開門神事・福男選びや西宮神社のお正月を、写真を使って振り返ってみたい。
3年ぶりの開門神事・福男選び
3年ぶりの福男選びの実施を決めてから、平井講長はじめ開門神事講では例年にも増して入念に準備を進め、深夜0時からのくじ引きも以前の1500人から1200人へと縮小し、くじ引きに当たる人数もAグループの108人と、Bグループの100人とこれまでより50人減少した。
当たりくじを引いた人たちは、午前6時の開門まで一定のルールの中で過ごし開門を待つ。
深夜にすべての門を閉ざした西宮神社では、神職は謹慎斎戒の「忌籠(いごもり)」し、早暁四時の大祭に備える。
こうして大祭が斎行された後、関係者や報道陣の立ち入りが許される。
赤門の外の熱気を感じながら、中では開門を担当する開門神事講社のメンバーが、赤門の閂をかけたまま入念に開門の手順を何度も確認。(中には歴代の福男のお顔も見える。)
いよいよ午前六時。本殿の太鼓の音とともに平尾さんの「開門~!!」の声で門を抑えていた講社のメンバーは一斉に走り出し、その後Aグループ108人の圧力で開く赤門から参加者が飛び込んでくる。
今年の福男たち(左から 二番福:北野さん 1番福:植本さん 三番福:田中さん)
今年の二番福の北野さんは西宮にお住まいの方だった。
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西宮神社の元日
元日午前零時、拝殿で初太鼓が打ち鳴らされるのを待ってお参りする人も多い。
大みそかから元旦にかけては、拝殿の前に福火も焚かれている。
1月5日:百太夫神社祭
人形遣い達の祖神、百太夫神を祭る境内末社・百太夫神社(ひゃくだゆう じんじゃ)で、 百太夫神社祭が執り行われます。えびす様の信仰が今日のように全国に広まったのは、室町時代以降西宮の散所村(現・西宮市産所町)に住んでいた人形遣い達が、えびす様のご神徳を人形操りに託して全国を廻った事が大きな要因の一つと考えられています。(西宮神社の公式サイトより>>)
この日は、三番叟・えびす舞などの人形廻しなどが奉納される。
1月8日 招福大マグロ奉納式
昭和44年から、神戸市東部水産物卸売協同組合などの三社が商売繁盛と大漁を願って、本マグロと雌雄二尾の大ダイを奉納される。
大マグロの大きさは、その年によって変わるが全長2m以上、重さも200キロ以上になる。
近年このマグロの頭や背中などに賽銭を張り付け、商売繁盛や豊漁等の願いする方が増えてきているが、新型コロナ感染拡大の影響でアクリルケースに入れられるようになっている。