JR西宮駅南西すぐのところに西宮東地方卸売市場がある。通称おろいち。
公設の西宮市地方卸売市場と民設の市場の二市場が、二号線に沿って存在してきたが、市場が賑わうのは未明の頃なので昼間はなんだか薄暗い空間となっているので、気づかない人もある。
この市場、開場して70年以上が経ちこれまでに何度か移転話も起こったこともあったようだが、いよいよ老朽化が進み令和3年7月に「JR西宮駅南西地区第一種市街地再開発事業権利変換計画」が認可され、再開発に向けての工事が着手され始めている。
そんな市場の中に「大屋根」と呼ばれる建物がある。
戦時中、鳴尾浜にあった飛行機の格納庫として使われていた建物だったと言われている。
大屋根は昔の公設市場部分に使われていて、真ん中に柱がない構造になっているのを利用して、これまではその屋根の下に複数の会社が入って使っていた。
しかし市場の再開発に伴って、この大屋根もいずれはなくなっていく。
そんな大屋根の姿を写真に収めようと、先日ひっそり卸売市場の撮影会を開催した。
今は、一番東のエリア(のちにタワーマンションになる予定地)に、営業を続ける会社のための仮設店舗が姿を現している。
この後は、西側から徐々に市場部分の取り壊しが始まるので、市場内に足を踏みいれるチャンスもなくなっていくのが予想される。
カメラ好きな方、歴史が気になる方など数名が集まっての急遽の撮影会。
もうすっかりがらんどうになってしまっている建物があったり、だんだんものがなくなってきたことで昔の痕跡が現れたり・・・・。
そんな市場を、思い思いにそれぞれの関心で二時間ほどの時間を過ごした。
そんな皆さんの「おろいち」をここに少しご紹介しよう。