今年が阪神淡路大震災からちょうど20 年という節目ということで、市内に手押しポンプのある公園を調べてみた。
あの震災の時にも、断水で生活用水に困ったことを思い出す。そんな経験もあって、手押しポンプがある公園が 市内に5箇所あるようだ。
地下に大きい貯水槽が完備されているのが 高木公園・津門中央公園・森具公園。
地下水を汲み上げているのが、松原公園と甲子園口公園。
高木公園(兵庫県西宮市高木東町17)
住宅地として人気を集める阪急西宮北口から程近い、高木小学校に隣接している震災復興のシンボル的な公園。
地下に貯水槽も備えた美しく整備された公園で、広さは1ヘクタールもあり、グラウンドや遊具のあるプレイゾーンに分かれている。敷地が広いため休日はたくさんの親子で賑わう。
森具公園(兵庫県西宮市屋敷町9-12)
震災後に整備された広い公園は、たくさんの子供たちでいつも賑わう。地下には貯水タンクが完備している。
ポンプは2台あり、誰でも自由に押して水がでるようになっており、その水が水路に流れていく。夏には子供たちの格好の遊び場となっていて、春はハナカイドウが綺麗な公園。
津門中央公園(兵庫県西宮市津門住江町3-10-14)
酒蔵通りを挟み野球場やその北側の大きい公園、そして遊具のある公園に分かれた大きい公園。サクラの名所で春にはサクラが満開になる。
貯水槽があり、非常時には救援物資の集積所にもなるように作らている公園には、北側には手押しポンプが3台あり、その近くの溝のふたをベンチの一角に渡すと炊き出しなどの時に使える窯になるような工夫もされている。
手押しポンプは、飲料には使えないようで、飲料用の貯水槽からの緊急時の配水様の設備はトイレの横の建物に収納してあるようだ。
甲子園口公園(兵庫県西宮市甲子園口1丁目3番)
甲子園口駅の南東方向の住宅地の中にある公園。
かわいい滑り台の遊具がある、静かな公園の西の端に一基の手押しポンプがある。
ポンプの押し手が取れているのは、いたずらが多く、地元の方々の要望で小さい柄になっているらしい。
少し水を出すのに力がいったが水は出る。楽しい遊び道具であるとともに、非常時には大切な水源となるので、丁寧に使いたいと思う。
松原公園(兵庫県西宮市松原町11-5)
松原天満宮の南にある喜多向稲荷神社のさらに南側にある公園。(福祉センターの少し北)
地下水を汲みあげている手押しポンプが一基ある。染殿池への水は、ソーラーパネルで組み上げた地下水が流れ込むようになっているようで、水位の変化があるようだ。
この公園は遊具はほとんどなく、広場といった感覚に近いが非常時には役立つ広場となる。
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西宮市が管理している公園にあるポンプは上記5箇所の公園だが、街を歩いていて見つけたポンプを番外編としてご紹介!!
ことぶき公園(西宮市寿町3)
ここは、震災後、地域の方に使って欲しいという持ち主の意思をうけて整備された公園と聞く。
芝生が張られ、道路沿いには四季折々、綺麗な花のプランターが並び、リンゴの木が植えられている公園。
ここに「緊急用井戸」と書かれた水場が設置されている。地域の方が大切に管理されているのだろう。
今津駅前広場のポンプ
阪神今津駅の北側広場にある、面白い形のポンプ。
夏には、子供達が丸いハンドルをグルグル回して遊んでいるという。これも非常時に役立つ水場。
<震災時協力井戸という青いプレート>
阪神淡路大震災の折に断水が続く中、多くの井戸所有者の方が近隣の方に井戸水を提供され、水不足を救った。
そんな動きを受けて、西宮市は今後の災害で有効に活用できるようにと、西宮コミュニティー協会や和歌山大学の協力を得て、井戸の有無等について平成8年から平成9年にかけて調査を行った。
「今後大規模な災害が発生した際には、ここに井戸があるので、ご近所の方がトイレや洗濯等の生活用水として使っていただいてよいですよ」という意思表示をしていただいた井戸所有者の方のお宅には「震災時協力井戸」の青色のプレートプレートが掲げられている。
場所については公表できないので、みんなさんのお住まいの周辺でプレートを見かけたら非常時の緊急井戸があるんだと思って欲しい。
<非常時の応急給水対応に関して>
地震などの災害に備え、浄水場の配水池、配水槽などに緊急遮断弁を設置したり、災害時に避難所となる学校等には耐震性緊急貯水槽を整備し、応急給水に使える水が確保されている。
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