松原神社のところで紹介した「吾妹子に 猪名野は見せつ 名次山 角(つぬ)の松原 いつか示さむ」に出てくる景勝地名次山には名次神社がある。
もっとも、延喜式に載っていたころの名次神社は現在の越水町のあたりか西田町の万葉植物苑のあたりにあったらしい。
現在は廣田神社摂社となっているこの神社のご祭神は天御中主神というが明らかでなく、長雨を止める祈願の勅旨が使わされた記録があることから、祈雨や治水の雨の神様のようである。
社殿の横手に「上総国浦々 西宮講中 正徳五乙未歳正月 吉日」の銘がある石の祠があり、江戸時代に房総半島まで漁に出てかの地に定住した人々が寄進したものと思われる。
[住所] 西宮市名次町13
[駐車場] なし