日芸会館から芸文センターへ

西宮北口

2005年(平成17年)10月に西宮北口駅南に「兵庫県立芸術文化センター」がオープンした。当初阪神間にこのような大型劇場は成功しないと言われていたが、2015年の開館10周年には600公演、来客毎年50万人を超える人気の劇場となっている。
もともとこの地には1950年に上田隆一氏が中心となり、能楽界の人たちの手で、劇場を造った。これが「日芸会館」で、芸文センターの東隣、「プレラ西宮」の場所にあった。「日芸会館」は、時代に先んじ過ぎたこともあって、5 年ほどしか継続できず、その後、映画館になったが、その映画館も姿を消してしまった。

高松公園の新緑につつまれた芸文センター

日芸会館は1950年(昭和25年)に開館した劇場で、能楽をはじめ伝統芸能の舞台や市民文化祭、発表会などが行われ、27年からは映画上映も始まった。

伝統芸能の殿堂として開設された日芸会館

1953年(昭和28年)の改装によってフィギュアやショーに重点を置いたアイススケート場をオープンさせ、集会所や楽屋部分を改装した日芸小劇場で舞台や映画は継続し「スケートと映画の日芸会館」と呼ばれるようなった。しかし大阪など都市部にも劇場が増加したこともあり、わずか5年半で閉鎖された。1958年(昭和33年)には東宝系映画館の「西宮北口会館」となり、1971年(昭和46年)に閉館するまで多くの人々に親しまれた。

日芸会館の環境
建物に日芸・アイススケート場の文字

日芸会館の位置に現在は「プレラ西宮」が建設され「中央公民館」はこの中に収容。
日芸会館の西側の団地後に「兵庫県立芸術文化センター」が建設された。

日芸会館と芸文センター建設地
芸文センターから見たプレラ西宮
西宮北口駅から回廊を通って芸文センターへ
芸文センターからプレラ西宮への回廊

兵庫県立芸術文化センターのシンボルマークは、「復興」「躍動」「創造」をテーマにデザインされました。センターが「みんなの心の広場」として、人々が集い交流し、そして人々が創造する芸術文化を通して、人や街が、どの方向から見ても輝き躍動している様を表現しています。

兵庫県立芸術文化センターの概要
兵庫県立芸術文化センターのシンボルマーク
芸文センターの2階エントランス
各ホールへの入り口ロビー
1階エントランスの大階段

「コンサートホール」とオペラ、バレエ公演に適した「オペラハウス」両方の機能を併せ持つ4層バルコニー形式の「KOBELCO大ホール(2001席、オケピット客席転換時2141席)」、演劇を中心にミュージカルや古典芸能まで幅広いジャンルの公演が可能な2層バルコニー形式の「阪急 中ホール(800席)」、リサイタルや室内楽、ジャズなどの小編成の公演に適した舞台客席一体型アリーナ形式の「神戸女学院小ホール(417席)」の3つのホールを備え、芸術文化の発信拠点として、様々な舞台芸術を展開しています。

兵庫県立芸術文化センターの概要
三つのホールの写写真
伝統芸能の公演も実施

佐渡裕芸術監督のもと、センターと共に創設された「兵庫芸術文化センター管弦楽団(Hyogo Performing Arts Center Orchestra = 通称PACオーケストラ)」は、世界各地から集まった入団時35歳以下の若手音楽家たちが、最長3年の在籍期間にオーケストラ奏者としての経験を積むアカデミー機能を持った、世界でも稀なインターナショナルでフレッシュなオーケストラです。演奏活動やアウトリーチ活動など、多彩な活動を展開しています。

兵庫県立芸術文化センターの概要
兵庫芸術文化センター管弦楽団の活動を説明する掲示。

兵庫県立芸術文化センターの芸術監督であり、世界的に活躍する指揮者である佐渡裕氏が、最も愛情を注いでいる「スーパーキッズ・オーケストラ」も世界で一番輝くオーケストラを目指して活動している。

センター前の高松公園では、明日のスターを夢見る若い人達の練習している様子が見られる。

使用した古い写真は西宮市歴史資料チームの提供による

投稿日時 : 2023-05-13 10:14:33

更新日時 : 2024-03-04 07:43:30

この記事の著者

ライターT

西宮流(にしのみやスタイル)の中の『西宮ペディア』を主に担当しています。
西宮市の歴史や街並みに興味深々です。

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