「西宮市内指定等文化財公開」の一環として、2022年12月10日(土)、今津浜にある「大関酒造今津灯台」の内部限定公開が行われた。
当日は晴天の下、大勢の見学者が灯台内部の見学を行った。
今津灯台は1810年に大関酒造5代目大坂屋長兵衛が、今津港を出入りする船舶や沖を通る船舶の安全を祈願して、「象頭山常夜燈」として建立した。
その後1858年に6代目長部紋次郎が再建した。
その時に大坂谷町奉行所の灯台修復工事許可を示す資料・付立札(つけたりたてふだ)の写真が展示されていた。
灯台は、木造袴腰付灯篭型で、石の基壇の上に建つ。高さ約 6m、基壇を加えた総高 は7.5m。
これまで内部を見る機会はなかった。(見学はできたが、内部の写真の公開は残念ながらNG)
建立当時は大関酒造の丁稚さんが毎日灯油を2合持ち、継ぎ足して点灯することを日課としていた。灯器は油皿を用い、ツルベ式滑車で引き上げる、周囲に油障子をかけて風を防ぐ行灯式であった。
大正初めに電化され、現在はLED照明となっている。
灯台の内部は比較的簡単な構造になっている。
四隅に柱を支える石柱が土台に埋め込まれていて、柱が固定されている。
周囲は外壁の板張りになっていて、梯子が設置されていた。
内部の様子を紹介することが出来ないので、にしのみやデジタルアーカイブよりちょっと昔の今津港と今津灯台を紹介する。
今津港の防潮堤拡張と水門工事により、近々水門の外に解体移転する予定とのこと。
移転後は現在の緑色の光が赤色の光に代わるという。
貴重な機会を得ることが出来たのはラッキーであった。