4516首の歌が載っている万葉集。
その万葉集の梅の花の歌から『令』『和』の文字を選んだという。
『初春の令月にして、気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫(かをら)す。』
西宮を読んだ歌も9首ある➡
この9首の歌とは別に、万葉集にゆかりのある西田公園へ久しぶりに行ってみた。
ここは、晩年、西宮にお住まいだった故犬養孝先生(1907-1998)が尽力されて昭和63年に誕生した公園。
先生が選ばれた歌と、その歌に出てくる植物が植えられ、万葉植物苑という別名も持つ。
開苑当時は、説明版69基と72種の万葉植物が植えられていたが、それから30年近くになり草花を中心に残念ながらなくなっているものもある。
もちろん万葉集に多く歌われている梅もあり、元気に青い実をつけている。
草花はすでになくなっているものもあるようだが、木々は元気に育っているものも多い。
説明版を見ながら、万葉の歌と共に季節の花も楽しめる。
小高い丘になっている西田公園は、昔は小高い丘の林だったという。
大昔は、このすぐ近くまで入海が迫ってきており、このあたりでも小型土錘(漁具)が多数採取されているようだ。
公園の上の管理センターの前には、犬養孝先生の書による歌碑も置かれている。
<大伴家持の桃の花の歌>
この管理センターの一角に、以前は犬養孝先生の本や万葉集に関する本が置かれていたが、今は北山緑化植物園内の図書コーナーの一角に万葉集の本棚が置かれている。
子どもたちが元気に遊ぶ姿がある公園。
今は街の真ん中にある公園だが、『令和』をきっかけに、遠く昔を偲んでみるのもいいのかも??
所在地:西宮市西田町6(阪急西宮北口駅と夙川駅の間。線路のすぐ北側)