平和への祈り/反戦をテーマにしたダンス作品『緑のテーブル2017アンソロジー』をフレンテホールで上演!!2025年9月27日/28日

緑のテーブル2017アンソロジー

これまでも気になる企画を色々されてきているフレンテホールが、今年は『緑のテーブル2017アンソロジー』上演をプロデュース。

今年は日本が戦争を放棄してから80年!阪神淡路大震災から30年!
そして今まさに「いのち」をテーマにした大阪・関西万博が開催中!!

この節目の年に地元のアンサンブル・ゾネを主宰する岡登志子氏と新たに企画制作された『緑のテーブル2017アンソロジー』の上演が2025年9月27日/28日にせまった。

『緑のテーブル』とは

『La Table Verite(緑のテーブル)』とは、1932年ドイツのダンサー/振付家クルト・ヨースが発表したダンス作品。
平和会議のモチーフとして緑のテーブルを用いて、反戦への祈りを込めて創作された。
クルト・ヨースが作った作品への厳格な制限を大切にしながら、世界各地で様々な形で今も演じ続けられている作品。

ヨース作品には芝居のような筋書きはなく、それぞれのソロダンサーがキャラクターを演じ、登場人物の演技と人物同士の関係が作品の世界観が作られる。

『緑のテーブル2017アンソロジー』の見どころ

『緑のテーブル2017』は、ドイツ表現主義舞踊の巨匠クルト・ヨース原作の「緑のテーブル」(1932)に想を得て、岡登志子の振付により新たに創作されたダンス作品です。戦争が再来する予兆の中で反戦のメッセージをもち、今日まで世界各地で数多く再演されてきたヨース作品の「生命」を、どのように現代に踊り伝えるかを考える試みとして創作されました。<アンサンブル・ゾネ 公式サイトより

今回上演される『緑のテーブル2017アンソロジー』は、2017年初演作品のソロパートを中心に岡登志子氏が再構成し、最後の「祈りの踊り連」ではブラジル・ユババレエ団の小原あや氏と一般参加者も加えた総勢35人で「いのちの賛歌」を歌い上げる。

世界のあちこちで戦争が続き不透明な世界の動きの中、改めて「平和とは何か?」を考えるきっかけにしたいと今回企画制作された。

<出演者>
演出・振付:岡登志子
出演:垣尾優 桑野聖子 川口隆夫 竹ち代毬也 川崎萌々子 岡登志子
声の出演:大野慶人
祈りの踊り連 特別出演:小原あや(ユババレエ団) 
賛助出演:アレッサンドラ・プロスペリ(神戸女学院大学舞踊専攻客員教授)/豊永洵子(武庫川女子大学健康・スポーツ科学部講師)
一般参加:アミジロウ 岩村裕理 蔭山リエチ 河内正治 久禮千秋 黒田裕子小金丸明子 小宮山詩乃 古村和恵 杉浦麻衣子 髙田綾乃 張紫璇 TOTTO中根千枝 葉月 藤村凪沙 MASAKO 村上和司 盛田千史 盛田万智 森本なお子 祐媚 吉田 芳子 りおまる 李思雨 *五十音順

上演日程/チケット購入など

会場:西宮市フレンテホール (西宮市池田町11-1 フレンテ西宮5階 JR西宮駅南出口から徒歩1分)
日時:2025年9月27日(土)15:00 開演 (上演時間約60分)
2025年9月28日日曜日 15:00 開演
入場料:全席自由 前売 一般¥3,500 U25¥2,000 小中学生¥1,000(各回10枚限定)ペア割 2枚購入で各¥500(合計¥1,000)引 当日¥4,000
*前売券完売の場合、当日券は発売しません
予約:フレンテホール・オフィシャルストア
問合せ:西宮市フレンテホール 電話0798-32-8660
託児サービス:(9/27のみ)ご利用の方は9/13(土)までにお申し込みください。

関連展示『時代の中のダンス』:4Fフレンテギャラリーにて

4階の多目的スペースでは『緑のテーブル』の関連資料や、戦後80周年を振り返る中でモダンダンス戦地慰問記録などが展示されている。

また、今回特別出演として参加するブラジルのユババレエ団の資料や西宮市名塩との繋がりなども紐解いている。

〔会場〕西宮市フレンテホール多目的スペース(フレンテ西宮4階、旧ギャラリーフレンテ)
〔日程〕2025年9月1日(月)~28日(日)10:00-20:00(最終日のみ18時まで)
〔休館日〕9月2日(火)9日(火)16日(火)24日(水)
※入場無料
〔展示概要〕
・クルト・ヨース作品「緑のテーブル」(1932)に関する資料、書籍など
・西宮市名塩出身の弓場勇氏が開いたブラジルの弓場農場を拠点に活動するユババレエ団の映像、写真、俳句など
・戦後のモダンダンス|1939年から1942年まで江口隆哉・宮操子舞踊団の行った戦地慰問記録など

緑のテーブル2017アンソロジー

9月21日(日)坂口勝彦レクチャー「戦時下の慰問舞踊」

15年戦争中(15年戦争とは・・・1931年の満州事変から1945年の太平洋戦争終結までの約15年間にわたる日本の対外戦争を指す)、多くのダンサーが慰問舞踊として戦地へ行った。

日本のモダンダンスの始まりは、こうした戦争の時代に重なるという。
日本のモダンダンスの創始者と言われている江口隆也・宮操子夫妻と石井漠が行った慰問舞踊について、坂口勝彦氏がレクチャー!!

日時:2025年9月21日(日)17:30~18:30
場所:西宮市フレンテホールホワイエ
入場料:無料
講師:坂口勝彦氏( 舞踊批評、舞踊史、思想史。早稲田大学講師。日本のダンスの包括的な歴史を調査)

特別出演・小原あや(ユババレエ団)と西宮

今回の企画にあたって日本のモダンダンス歴史を振り返った時、その礎を築いたダンサーたちの関わりの中でブラジルのユババレエ団(弓場農場)の名前が多く出てきた。

その弓場農場の創設者/弓場勇氏が西宮名塩出身であったことを知り、ぜひ参加してほしいと小原あや氏に出演を打診し実現したという。

今回特別出演の小原あや氏は、1961年に弓場農場に渡った彫刻家・小原久雄氏とバレエダンサー小原明子氏の次女。
ダンスをやめて夫のブラジル行きについて行った明子さんは、弓場農場でユババレエ団と出会い、そこで振付師として再びダンスの世界に戻ってきた。

今回『緑のテーブル2017』を再構築するとき、最後の「祈りの踊り連」のなかでの小原あや氏の特別出演が決まったという。

フレンテホールの挑戦

私たちは “小さなホールの大きな挑戦!”をコンセプトにして活動しています。
西宮市フレンテホールが「緑のテーブル 2017 アンソロジー」に取り組む意義は、このコンセプトに合致すると考えたからです。
専門的な知見をもって誠実且つ熱心に、フレンテホールが質の高い全国発信型の事業に挑戦することは重要な使命であり、継続的な施設運営の生命線と位置付けています。

2022年、信頼する地元ダンスカンパニーであるアンサンブル・ゾネ(主宰:岡登志子)と「キッチン」公演をプロデュースし、西宮から他都市(兵庫県姫路市・長野県上田市・兵庫県豊岡市)へと発信した実績を踏まえ、今年は、同じくアンサンブル・ゾネと新たな事業を企画製作し、西宮から他都市に発信することに挑戦します。

2025年は日本が戦争を放棄し、平和を希求し始めてから80年。
西宮に関していえば、阪神・淡路大震災から30年です。
関西に範囲を広げると「いのち」をテーマに掲げる大阪・関西万博が開催されている年でもあります。
この時代性を踏まえ、扱うテーマに普遍性があり、過去から現在、未来へのベクトル(方向性)が感じられる内容にしたいと考え、制作チームとして『緑のテーブル2017アンソロジー』を上演します。

ダンスは身体を使って、言語を介さず “根源的な表現” を可能とします。
ダンス作品に取り組むにあたっては、身体表現に関する専門的な知見とドイツ表現主義の流れをくむメソッドに裏打ちされ、実績豊富な地元カンパニーであるアンサンブル・ゾネ、そして舞踊家・岡登志子と組むことは事業を企画製作する上でとても大切で、質の高い企画を発信する上での基幹となっています。

日本のモダンダンスの礎を築いたダンサーたちの関わりの中に弓場農場の名前を多く見かけ、その歴史の端緒が西宮・名塩であることを知るに至り、フレンテホールの制作チームはその事実にも注目し、今回はユババレエ団(弓場農場)の小原あやさんを招聘することになりました。

投稿日時 : 2025-09-08 08:50:00

更新日時 : 2025-09-08 14:30:18

この記事の著者

編集部|J

『西宮流(にしのみやスタイル)』の立ち上げ時からのスタッフ。
日々、様々な記事を書きながら西宮のヒト・モノ・コトを繋ぎます。

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