以前から進んでいた今津浜の水門整備によって今津灯台の移設が発表された。
新川と東川が流れ込む今津浜あたりの高潮時の浸水被害の解消や南海トラフ地震などによる津波対策として大きな水門が灯台より海側に建設されていたが、それに伴って200年以上のの歴史を持つ木造の今津灯台が対岸へ移ることになる。
8月10日に現灯台が休止となり消灯され、再び点灯するのが来年2月初旬予定と言うことなので、おおよそ半年間、今津浜に灯台がなくなることになる。
上部の木造部を先にはずし、下の石の基壇きちんと新しい場所に組み替えることになるので結構長期間の移設工事となるようだ。
今津灯台は1810 年に創建され、今では灯台と付立て札(つけたりたてふだ)が西宮市指定重要有形文化財に指定されている。
また、今津・西宮と酒造・下り酒に関する文化財として、日本遺産「伊丹いたみ諸伯と灘の生一本 下り酒が生んだ銘醸地伊丹と灘五郷」の構成文化財にもなっている。
最初は菜種油を毎日運んで灯したようだが、大正時代には電気となり今ではLEDへと変化してきた。
海上保安庁に、登録された航路標識(灯台)で、現役の木造灯台としては最古のものとされている。
現在は西宮市今津西浜町にあるが、対岸の真砂町へと移動することによって灯台の灯りが緑から赤へと変わる。
緑の灯が見られるのも残りわずかとなる。
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(トップに使っている写真は黒木 敦朗氏提供)