2012年8月22日にビール製造を終了し、 操業85年の歴史の幕を閉じたアサヒビール西宮工場の跡地の一部で、いよいよ新しい病院の工事が始まった。
広大なアサヒビールの跡地の西側(阪神国道駅側)に552床、診療科目35の「西宮総合医療センター(仮称)」が2026年度開院予定。
県立西宮病院と西宮市立中央病院が統合され、高度専門医療と救急災害医療を提供する地上11階建ての阪神間の中核的病院になる。
災害の拠点にもなるということから病院は免震構造で、現状より1.5メートル嵩上げされるとともに、敷地内に救急ワークステーションを建設して救急隊員や救急車も常駐し、病院屋上にはヘリポートもできる。
7月3日に起工式が行われ、いよいよ杭打ちが始まる大切な日に取材のチャンスをいただき、熊谷組の現場責任者の方に実際に工事現場をご案内いただいた。
この場所は、酒造りに大切な宮水に影響のある場所にもなるそうで、宮水への影響を抑えるために工法などの工夫もされているという。
「建設現場では必ず現場周りの土留めを行いますが、ここは宮水の水脈に関係がある土地なので、工事が水脈に影響しないように普通の土留めではなく、工事中は水の行き来もできないような仕様になっています。」
遠目からみて「重機が増えて来たな!いよいよ始まるんだな・・・」と軽く考えていたことが、こうして現場で説明をお聞きすると、また違った印象で現場が見えてくる。
現場のプレハブにあった完成予定模型を見せていただいて、結構敷地いっぱいに病院が建つ感じに驚いていると「そうなんです。これだけの規模の病院にしては敷地がいっぱいで・・・・。これからどんどん人が増え1000人くらいが働くことになると思います。それに伴って資材もたくさん入ってくるので、工事中の動線も常に上手に確保しながら、安全に進めたいと思っています。」
新型コロナで感染症の脅威も知った後に建つ最新式の病院は、国道二号線沿いで、阪神国道駅からもすぐ!!という便利な立地で、市民の期待感も注目度も大きい。
ただ、病院建設とはまた別の案件になるのだろうけど「阪神国道駅から直結になったらいいのになぁ・・・」と改めて思った。