村上春樹さんが、父の生涯をたどり家族について語る手記を発表。という新聞記事を見つけたので、さっそく文芸春秋(5月10日発売)を買いに走った。
タイトルは、「猫を棄てる -- 父親について語るときに僕の語ること」
特別寄稿。自らのルーツを初めて綴った というショルダーコピーの書かれた扉には、父親と野球を楽しむ春樹少年。その背景に写っているのは、西宮と思われる風景(要検証。希望的な意見です)。
兵庫県西宮市 とか 夙川 とか 香櫨園 とか 見知った地名が誌面にキラキラとちりばめられている。
本題はお父様の生涯であり、戦争体験であり、親子の確執といったことなのだが、西宮スタイル的には、阪神間少年、村上春樹のルーツが垣間見れて、その部分の描写を何度も読み返すという偏った読書を楽しませてもらった。
「僕は今でもときどきその夙川の家の、庭に生えていた高い松の木のことを考える。」
この一文に、心が震えた。
<2020.8.2 追記>
この記事を読んだ方からこんなメッセージが届きました。
「文藝春秋掲載の村上春樹さんの「猫を棄てる」の写真ですが、これは多分今の川添公園だと思います。私は市西が建石町にあったときの生徒(昭和30年頃)でしたが、当時はこの公園を運動場に使っていました。あの写真の奥にある木造の建物に見覚えがあります。・・・・写真は公園の東北角から南西方向に向かって撮られたものと思うのですが、・・・・・」
メッセージをいただいたMさま、ありうがとうございました。