すべての始まりは「接待オペラ」 そして小説家へ♪♪ 香盛修平さん

西宮在住の方が、西宮北口駅近くのバーのマスターをモデルにした小説を書かれたという話を耳にし興味を持った。聞いてみると『西北バー物語』を書かれたマスターがモデルの小説だという。縁とは 本当に不思議なつながりを作ってくれる。

香盛修平さん

西宮が舞台の本なら『西宮流(にしのみやスタイル)のまちライブラリーの蔵書にしないといけないな』と思い、取り寄せたタイミングでご本人とお話しするチャンスが巡って来た。

「本当にびっくりするような出来事からオペラというものを知り、そのまま惹き込まれました。
あの時から、もう20年になりますね。サラリーマンという本業の残りの時間を使ってオペラの舞台で歌っています」と香盛修平さん。

本の帯に書かれた茂木大輔さんの言葉にもあるように『サラリーマンオペラ歌手』だ。

香盛修平さん

今から20年ほど前のある日、取り引き先の担当者(声楽愛好家)に舞台での男声コーラスの人数が足りないからと頼まれて、初めて行ったのがオペラ『カルメン』の立ち稽古の日だったそうだ。

「誘われるままに来ましたが、見学だけして『やっぱり無理です!』と帰るつもりだったんですが、張りつめた空気の練習場に入った途端にすべて吹き飛び、指揮者や演出家の言われるがままに演技をし、言われるがままに歌をうたったことでオペラに興味がわいたんです」と振り返る。
その日の顛末を上司に報告すると「そりゃあ大変だったね。でも、お客様のお困りごとを解決する。まさに接待オペラだね」と。
香盛さんにお会いして分かったことだが、恰幅のいい体型で、とてもいい声をされている。20年前に香盛さんに助っ人を頼んだ取引先の方も、きっとその辺の嗅覚で声をかけられたのだろうと思った。

まるっきり楽譜が読めなくて、合唱の経験も楽器の経験もなかった人が、すでに音楽練習を終えて立ち稽古という稽古に放り込まれ、それでも興味がわいてやってみようかと思ったというから、やはり先天的に持って生まれたモノがこの時に一気に噴き出したのではないかと思う。
それから20年、すっかりオペラの魅力にはまり、今ではご自身がアマチュアを中心とした声楽グループを主宰したり、オペラやコンサートの制作も手掛けている。
「家族ですか~~?すっかり諦めてます・・・・笑」

香盛修平さん

オペラにはまり込んでいくうちに「オペラの魅力をもっと知ってもらいたい」
それも「専門的に勉強もしていない自分がオペラを経験し、感じたことを伝えたい」と、ヨハン・シュトラウス作曲の「こうもり」をヒントに、香(こう)盛(もり)修平というペンネームを考えた。

東日本大震災の復興支援作品として応募し、電子書籍として出した作品が茂木大輔さん(NHK交響楽団首席オーボエ奏者・エッセイスト)の目に止まり、「とっても面白い。喜んで帯に推薦文を書きますよ。映画化したら面白い作品だね」と背中を押していただいた。
いろいろな出版社に何作かの作品を持ち込み、2015年1月に『マスター先生』が文芸社から世に出た。

香盛修平さん

物語はフィクションだが、西宮北口駅からほど近い、一軒のバーのマスターがモデル。
実在する人物と創作を織り交ぜたこの小説は、ピアノバーの日常が描かれているが、話は思わぬ結末へと展開する。
そして、土地勘のある地元の人にとっては、違った楽しみ方も味わえる作品。
『オペラ・エクスプレス』というオペラを知っていただくためのサイトで、香盛修平の名前で書かれているコラムも面白い。

執筆活動をしようと思ったのが、50歳の頃。ペンネームの香盛には「まだまだ、これから香り立ち、盛りのある人生にしたい」という思いもこめられている。

マスター先生 香盛 修平 著 文芸社

サラリーマンをしながら、今でも年に5~6回のオペラやコンサートをこなすという。

「オペラとは歌あり、オーケストラの演奏あり、お芝居あり・・・というエンターテイメントです。大勢の関係者のどこが欠けても成り立ちません。そこが、とってもスリリングで、とっても魅力的なんです。」

なかなか敷居の高いオペラも、兵庫県立芸術文化センターでは、芸術監督の佐渡裕さんのもとで一週間以上のロングラン公演のチケットがあっという間に完売する。
そんな地で活躍するサラリーマンオペラ歌手は、オペラをもっともっと知って欲しいと、舞台に執筆にとまだまだ全力投球。
あなたも一度、オペラに足を運んでみませんか??

DELICES moi (デリスモア)

コンサート
<珠玉のオペラ名曲集〜オペラが好きだ!歌が好きだ!>

  • 日時:2015年10月18日(日) 16時開演(15:30開場)
  • 場所:日本福音ルーテル西宮教会
    (阪神香櫨園駅より北東に徒歩5分)
  • 入場料:2000円
  • 問い合わせ:近藤修平 escamillo0227@ezweb.ne.jp

オペラ専門サイト『オペラ・エクスプレス』はこちら⇨

投稿日時 : 2015-09-07 16:55:44

更新日時 : 2024-01-05 11:52:30

この記事の著者

編集部|J

『西宮流(にしのみやスタイル)』の立ち上げ時からのスタッフ。
日々、様々な記事を書きながら西宮のヒト・モノ・コトを繋ぎます。

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