初詣や十日戎で西宮神社にお参りされる方は拝殿脇の「逆さ門松」に注目してみよう。
「逆さ門松」の言われは諸説あるが、旧西宮町では1月9日の夕方、白馬に乗ったえびす様が町内を巡行される時、えびす様の目に松葉の先があたらないようにと、門松の松を逆さにしていたという。
えびす様が巡行されている間、町内ではむしろやすだれで戸口を閉じて、えびす様の姿を見ないようにじっと家の中で過ごしたそうだ。
つまり逆さ門松はこまやかな心くばり。
2009年のお正月からは、西宮神社の分社である三田市の三田戎神社の氏子の方からの竹や松の奉納をいただくようになったことをきっかけに、それまでの逆さ門松をより江戸時代の文献に近い形を再現するようになっている。
その頃からは、神社のお膝元の商店街でも簡易の逆さ門松が飾られるようになって、逆さ門松の風習を繋いでいる。
最初の年には、地元三田で松の枝と竹を用意したが、竹の根を付けたまま掘り出してみると長さ15メートルもあったため、さすがに長すぎるという事で長さ8メートルほどに整えて西宮神社へ運んできたという。
一方、漁師町であった鳴尾(旧鳴尾村)では、えびす様が引き上げられた鳴尾に里帰りをされるため、この風習は4日に行われていたようだ。
1960年頃までは、西宮神社の近辺とともに、鳴尾地区で見られた風景だったと言う。
西宮むかし話(西宮青年会議所発行)には、えびす様が町内を巡行される時の様子が「夜ごもりの晩のはなし」として載っている。
また、西宮神社のホームページの社報2010年新春号のPDFも参考に!!
逆さ門松に関してのインタビュー動画はこちら➡︎