日本の伝統芸能を中心に、様々な分野の芸能も含めた活動の拠点として『平林会館・西宮能楽堂』>>が 鳴尾駅の南側徒歩5分のところに2018年1月7日にオープンした。
実は「鳴尾」という地名は、能の「高砂」に登場する地名。
この会館を管理する財団法人の代表の梅若基徳さん(観世流シテ方。梅基会主宰。重要無形文化財総合指定保持者 )たちにとっては縁の深い場所での会館設立。
『高砂(たかさご)』は、高砂神社の相生の松によせて夫婦愛と長寿を愛でる、おめでたい能で、古くから結婚式などで使われてきた演目。
この演目の一節に「・・・・・月もろともに 出潮(いでしお)の
波の淡路の島影や 遠く鳴尾の沖過ぎて・・・・・」と鳴尾が出てくる。
新しくできた能楽堂ということで、外の光を取り入れる高窓が設置されていたり、今の方々には難しく感じる言葉をわかりやすく表現する時などにも使うプロジェクターも完備されている。
また、能舞台の正面の羽目板(鏡板)は老松に加えて、つぼみのある梅の枝が描かれているのが他にはない特徴になっている。
今後は、一階の稽古場や能楽堂も舞台上にマットを敷いたりという工夫もしながら、和洋共に幅広い芸能活動の拠点となる会館をめざされている。
建物は3階建てで、1階が事務室と稽古(けいこ)場と和室、2階が能楽堂、3階は控室となっている。
能楽堂は 揚幕から本舞台までの橋掛かりこそ若干短いものの、伝統的な三間四方の舞台形式で客席は桟敷席も含めて約100席。
<西宮能楽堂>
兵庫県西宮市鳴尾町3丁目6−20
TEL:0798-48-5570
FAX : 0798-48-5571
Mail : nishinomiyanohgakudo★gmail.com
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