数々の著書を持つ、ノンフィクション作家・後藤正治氏が神戸夙川学院大学で連続講座が行われる。
【聴講料】無料
【事前登録】不要
【開催場所】神戸夙川学院大学306教室(神戸市中央区港島1丁目3番11)
【お問い合わせ先】神戸夙川学院大学(代表)TEL:078-940-1154 FAX:078-303-1561
【開催日時(各回16時40分~18時10分)】
第1回 5月24日 『清冽-詩人・茨木のり子の肖像』(中央公論新社・2010年)をめぐって
第2回 7月19日 『奇蹟の画家』(講談社・2009年)をめぐって
第3回 11月22 日 『牙-江夏豊とその時代』(講談社文庫・2002年)をめぐって
第4回 12月20日 『ふたつの生命-心肺移植を待ち望んで』(岩波書店・1997年)をめぐって
第5回 1月17日 『ベラ・チャスラフスカ-節義のために』(文春文庫・2004年)をめぐって
*以上に加え、10月7日・8日開催の神戸夙川学院大学大学祭にて、特別トークショーも予定。
現在、神戸夙川学院大学教授の後藤正治氏は医学、スポーツ、人物などの分野で執筆を重ねているノンフィクション作家。
「空白の軌跡」(講談社文庫)で第4回潮ノンフィクション賞
「遠いリング」(岩波現代文庫)で第12回講談社ノンフィクション賞
「リターンマッチ」(文春文庫)で第26回大宅壮一ノンフィクション賞
「清冽」(中央公論新社)で第14回桑原武夫学芸賞を受賞。
他の著書に、「スカウト」(講談社文庫)、「甦る鼓動」(岩波現代文庫)、「私だけの勲章」(同)、「1960年代の肖像」(同)、「表現者の航跡」(同)、「生体肝移植」(岩波新書)、「ラグビーロマン」(同)、「秋の季節に」(ブレーンセンター)などがある。「後藤正治ノンフィクション集」(全10巻・ブレーンセンター)刊行中。
【公開講座に寄せる後藤正治氏の思い】
長くノンフィクション作品を書く仕事をしてきました。日本と世界の各地を旅し、人と出会い、作品を書いてきました。作品はいつも小さな「出会い」からはじまります。
それは言葉であったり情景であったり記憶であったりしつつ、私がどこかで心動かされることによってはじまりました。
「君は何を知りたいのか。どこへ行き、誰に会えばそれを知ることができるのか」。ジョン・ガンサーの言葉です。
取材とはインタビューが多くを占めます。事の本質は何か、この人は何者か――いつもそう思ってインタビューしてきたように思います。文章を書くことには随分と悩まされてきました。主題、構成、表現……いまも悩み続けていますが、ふっと言葉が降ってくる折りもあるのです。
小説・詩歌・ノンフィクション……文学にはさまざまなジャンルがあります。優れた作品の共通項は言葉に力があることです。この講座を通し、人々の生き方に触れ、受講者に何か得るところがあるよう願っています。