地元の人の応援が欲しい!!西宮から、なでしこリーグを目指す『ベイユヴェール西宮』

『なでしこリーグ』とは日本女子サッカーリーグの愛称。
2011年のFIFA女子ワールドカップではアジア勢の代表チームとして初優勝している。

澤穂希選手や宮間あや選手などが成し遂げた世界制覇には日本中が大いに沸き、一時期は女子サッカーも大きな注目を浴びた。
とは言え、やはりプロスポーツの道は険しく、女子の世界はさらに・・・・。

そんなプロスポーツの世界に挑戦しようというチームと会社が西宮にある。

その女子サッカーチームの練習の見学に西宮浜総合グラウンドに行ったのは、酷暑日の観測が全国で7地点になった猛暑の日だった。

明るい声が飛び交うチームの目標は、3年後なでしこリーグ昇格

西宮浜総合公園のグラウンドを訪れたのは、照りつける日差しが厳しい午後だった。
かなり湿度が高いのだろう、グラウンドから見える甲山が白く霞んでいた。

<六甲山も霞むほどの湿度の高い猛暑日>

海が近いとはいえ、グラウンド横に立っているだけでも汗が流れる落ちる。
それでも、ピッチでは中学2年生の男子チームを相手に、選手たちが声を掛け合いながらボールを追い続けていた。

「○○!こっち!」「ナイス!」「もう一回!」

休憩の笛が鳴ると、一斉にテントへ駆け込む。
「暑い〜!」
そんな声が聞こえてくるかと思えば、「さっきの場面、あれで良かったですか?」と先輩にプレーを確認する姿や、お互いのコミュニケーションをとるが姿があちこちにあった。

そこにも、笑顔が絶えない。でも、サッカーには真剣。
初めて出会った私にも、このチームの仲の良さが伝わってくる。

<熱中症対策もしっかりしながら・・・>

昨年までは、練習した後に社員として8時間働くという日々だったが、今年から仕事が6時間になった。
「会社もいろいろ大変でしょうが、こうして配慮していただけると本当に嬉しいですね。」「特にこんなに暑い日は・・・笑」と選手たちは口を揃えた。

今年、5人の新人が入ってきたのも、この辺りの待遇面が大きかったのかもしれない。

新しくチームを持つことになって試行錯誤もあるだろうが、チーム結成5年目になって”3年後には”なでしこリーグに昇格する”という目標を掲げたチームと共にどう戦っていくのか、会社も覚悟が必要なのかもしれない。

とはいえ、真価を問われるのは選手たち!!
実は、チームとしては人数が少ない。現在、16人。
試合の時に来てもらえる選手と共に、試合を戦ってきている。
「そうなんです〜。もう少し人数が欲しいんですけどね。そのためにも西宮にこんなチームがある!って言うことをまずは知ってもらわないと・・・・」と現キャプテンの清水あかねさんが言う。

今はまだ関西女子サッカーリーグ2部だが、今年は8試合全勝できている。
この後9月から12月までの間に、残り7試合が組まれているが、ここで少し問題になるのが、会社の繁忙期になるということ。
「そうなんです〜。その時期は、残業も出てきますし、土曜出勤も・・・。」

二足の草鞋はやはり厳しい。

<仲の良い明るいチーム>

「えー〜〜ー、仕事終わってグラウンドヘ向かう時の気持ちですか???やっぱり花金の時は”よっしゃ!やったるで!!”って思ったり、でも、仕事で色々あったりしたら、好きな歌ガンガンかけてテンション上げてみたり・・・。こんな暑い日は、やっぱり嫌ですね・・・・笑」と前キャプテンの浅見汐音さん。
なんとも、素直なそのままの答えが返ってきた。

「うちのチームって、本当に真面目なチームだと思いますよ!もう少しちゃらんぽらんなところがあってもいいんじゃないかって思うこともあります。」
そう答えたあかねさんも含めて、きっとサッカーにも仕事にも生き方にも真面目なんだろうなあ・・・・(笑)

結成して5年。
スポーツの世界は、移籍が当たり前の世界ではあるのだろうが、なかなか長く続く人がいないというのも悩みの一つ。
背景には色々な課題があるのかもしれないが、新しいチームを確立するための産みの苦しみでもあるのだろう。

beillevaire西宮(ベイユヴェール西宮)誕生

「実は、私も社会人サッカー経験者なんです。大阪の食品会社にいた経験がありまして、...。」と生産管理部部長の横井一誠さんから、beillevaire西宮(ベイユヴェール西宮)誕生のお話を伺った。

「最近は企業チームも減りましたね。スポーツは常に怪我のリスクがあります。万が一そんな状況になってもきちんと仕事という別の道があるっていうのは、やはりその人の人生を考える中で必要だと思います。だから女子サッカーチームを作ることを提案したんです。」

ご自身がサッカーと仕事の両立という経験を持っていた横井さんが中心になって、女子サッカーチームを持つことになったのは、プロの選手が人としてどう生きていけばいいのか?ということと、食品会社に若い力を入れたい!という二つの狙いがあったようだ。

女子チームにしたのは、業務の内容が女性に向いている職場だという判断。
「来ていただくお客様から、会社が明るくなりましたね!って言っていただいています。」と横井さん。

まだまだ知られていないチームを認知してもらうためには、何が必要だと思いますか??とお聞きすると、「人をリスペクトすることだと思います!!」という答えが返ってきた。
「サッカーであっても、仕事であっても、人としてどう生きるか??と言うことが大切だと思います。どんな環境にいても、どんなポジションにいてもまずは人をリスペクトすること!!そこから皆さんに認知していただけるのだろうと思います。」

女子サッカーチームを作ったT.K.SHIN(株式会社ティーケーシン)

チーム名のbeillevaire西宮(ベイユヴェール西宮)は、株式会社ティーケーシンが2017年に麻布十番に一号店を出し東京で展開している、スイーツ店の店名からとっている。

パリをはじめフランス各地に展開するフロマジュリー「beillevaire(ベイユヴェール)」の創業は1980年。フランス西部の小さな村Machecoul(マシュクール)の一軒の酪農牧場からはじまりました。

小澤代表自らがフランスに行って交渉し、フランスのチーズとバターを使ったスイーツを日本で独自に展開し始めたそのブランド名がチーム名となっている。

T.K.SHIN(株式会社ティーケーシン)は、兵庫県西宮市鳴尾浜にある会社。

明治38年創業で、珍味の漬新(つけしん)として出発した会社は、戦火で大阪から西宮へ移り、2004年に現在の小澤讓代表となりおせち事業を始めた。
今では、おせち業界では日本でトップのシェアを誇る。
西宮神社の”招福 えびすおせち ”も手がけている。

チームとして、今、一番欲しいものは・・・

結成5年目になり。チームの目標は、3年後のなでしこリーグ昇格!!

チームの中には、これまで、すでになでしこリーグなどを経験した人から、大学生から社会人になりたての人まで、さまざまなキャリアの選手が集まっている。

そんな経験も育った環境もバラバラの人たちが集まって、こんなに明るいチームがここにある!!
横井さんのいう「人へのリスペクト」が、このチームの根底に流れているようだ。

<昨年の試合の様子>

チームとして一番欲しいものは何??
「そうですね!まず知ってもらうことですね!!”西宮に、なでしこリーグを目指すサッカチームがある!” ”それを支援する会社がある!”っていうことをまず知っていただかないと、人も集まらないでしょうし・・・・」

日本には寄付文化がない・・・とよく言われる。
そして、スポーツや芸術など文化を育てる・・・という意識も、まだまだ低いのだろうと思う。

それでも、今年はユニフォームにスポンサー企業のロゴもたくさんついている。
選手たちが積極的に地域のイベントにブースを出したりしてアピールしているのも、市民に知ってもらうため。

どこかのイベントで出逢ったら「ベイユヴェール西宮!知ってるよ!」「頑張ってね!」と声がかかるようになれば良いな・・・と思いながら書いている。
それが、新しい挑戦をしようとしているチームにとって一番の応援になり、きっとその出会いがチームの力となるだろう。

<この笑顔がチームを作る>

3年後、なでしこリーグに昇格した西宮のチームを楽しみに、秋になったら一度、次は試合会場に行ってみたいと思う。
いつでも、人と人、人とコトはご縁。
夢に向かって、笑顔あふれる気になる新しいチームがここにあった。

=練習後の疲れている中で取材にお付き合いくださった今年のキャプテン/清水あかねさん、昨年のキャプテン/浅見汐音さんありがとうございました。=

beillevaire西宮(ベイユヴェール西宮)▶︎ https://bvnishinomiya.tk-shin.co.jp/
T.K.SHIN(株式会社ティーケーシン)▶︎ https://tk-shin.co.jp
『Omnomnom(オムノムノム)』 ▶︎ https://omnomnom.jp/

投稿日時 : 2026-08-07 18:37:19

更新日時 : 2026-08-07 18:37:20

この記事の著者

編集部|J

『西宮流(にしのみやスタイル)』の立ち上げ時からのスタッフ。
日々、様々な記事を書きながら西宮のヒト・モノ・コトを繋ぎます。

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