「おはなしのひととき」は、中勘介、鳥の物語より「雁の話」の最終回です。
雁の話、主人公は蘇武と雁。北の国、匈奴に、最後まで居残っていた雁の群れが、十九年前に漢の使者としてやってきて囚われの身となっている蘇武を助けます。長安へ旅立つという前日に、自らの消息を、漢の国の人に知らせてほしいと頼むのですが、雁たちは、引き受けかねます。そこへ、蘇武の旧知の李陵、今は匈奴の王です、がやってきて、その話を聞いて、筆と硯を蘇武に送りました。手紙を足に括り付けて雁たちは飛び立ちますが、漢の国までは砂漠を超えていかなければなりません。はやてと砂の中を、必死に飛ぶ雁たち。
その続きをお聞きください。