甲子園のグラウンドの土はなぜ黒い?なぜ天然芝なの?美しいコントラストのヒミツ
甲子園と言えば、高校球児たちが思いでに持ち帰る「甲子園の土」
黒い土の色を不思議に思った人もいるのでは?
白砂青松と言われるように、阪神間は土が白く明るい。花崗岩(御影石)の白さである。関東ローム層の土の色に慣れた人は一様に驚くという。
それなのに、なぜ、甲子園の土は黒いのか?
実は、甲子園球場の水はけの良さとも深く関係する。
黒土はプレーに最適なブレンド
黒土を混ぜ、走ったりすべり込んだりして試行錯誤の末、プレーするのに最適な硬さや色のブレンドにしているそうだが、粒子の細かい黒土と荒い砂を程よくブレンドしているのは、プレーするときに適した色ということだけでなく、水はけのことも考量されてのこと・・・甲子園球場の水はけは、こうして保たれている。
甲子園球場の水はけの良さは、昔の川の跡に建てられたから・・・と言われたりするが、計算された構造や土のブレンド、そして毎年 内野の土を掘り返して固め直すというメンテナンスが水はけの良さを支えている。
甲子園歴史館では『球場の土層』などもあるので、行ってみてください。
黒土は岡山県日本原、三重県鈴鹿市、鹿児島県鹿屋、大分県大野郡三重町、鳥取県大山などのブレンド。白い砂は甲子園浜及び香櫨園浜社有地 や瀬戸内海産の砂浜、そして中国から取り寄せることもあるという。
黒土と砂の割合は、春は雨が多いので砂を多めにし、夏はボールが見やすくなるようにと黒土が多いという。
年中美しい芝は、夏芝と冬芝の組み合わせ
甲子園の黒い土とコントラストをなすのが、緑の天然芝。
この芝も夏芝と冬芝をうまく組み合わせて一年を通して緑が美しい球場となっている。
冬芝は一年草なので、10月頃になると種をまく。夏芝が枯れるとともに冬芝が芽を出すという。
リニューアルで芝の貼り替えに伴い、それまで使われていた芝生が、西宮市内でしっかりと根付いているのをご存じだろうか。
小中学校のグラウンドや公園など16カ所に施工されているという。一般に目にできる場所と言えば、市役所の前の六湛寺公園。490平方メートルに芝生が貼られ、美しい緑の広場になっている。ふかふかとした手触り。ごろんと寝転んでみたくなる。
名勝負が繰り広げられた甲子園球場の芝生・・・と聞くとなおさらかもしれない。