甲子園球場でのゲームを陰で支える阪神電鉄甲子園駅
試合終了後、五万人近い観客が殺到する阪神電鉄甲子園駅。それを一時間ほど
で捌いてしまう驚異的な輸送力には、いつものことながら驚かされます。
試合終了と同時に駅員さんは臨戦態勢に入ります。
以前は駅の業務連絡で「試合終了」と放送されていたのですが、いまは無線で各駅員さんに直接連絡が入るのだそうです。
「放送を聞いて駆け出すお客さまが居たり、混乱を招くということに気がつきまして…」と駅員さん。
またナイター試合の日には、午後七時半を過ぎると甲子園駅と西宮駅の待避線、そして石屋川車庫に電車を待機させます。
試合終了と同時に、これら「溜めてあった電車」が次々に甲子園駅に向かい、「臨時増発」として梅田までファンを運びます。
そのため阪神電鉄のダイヤには、通常運行の線の合間に臨時用の薄い線が何本も引かれているのだそうです。
阪神甲子園駅というと、以前は東口の壁にスコアボードが設置されていて、そ
の日の試合のスコアが表示されていましたが、駅の改装に伴って撤去されてし
まいました。
いまは西口のディスプレイにその日のスコアが表示されるようになっています。
手作り感満載の駅のホワイトボード。
改札機の上の手描きの札といい、ホームを真剣に走れば発車を待ってくれる車掌さんといい、阪神電鉄はほんわかとしたアットホームな雰囲気を持っています。
そんなやわらかさと、大量の人間を瞬時に運ぶプロの技。そのギャップがなかなか良い感じじゃないですか?
阪神電鉄さんは、阪神園芸さんと並んで甲子園球場をサポートするすご技プロ
集団なんですね。